芸術を理解する能力 ③ - 心・メンタルとダイエット - 専門家プロファイル

舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
東京都
クラシックバレエ教師・振付家

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対象:ダイエット

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芸術を理解する能力 ③

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今回は "芸術" とは「大人でないと真の理解ができないものである」という視点から、お話しを致します。

 

子供というものは成長段階にある未成熟なものですから、洗練され成熟された真の "芸術の世界" というものを理解する能力は、まだ持てないものであるという事です。

 

つまり全てを表現し内包する "芸術" というものは、内面が磨かれた大人でないと味わえない大人の世界なのです。

 

 

以前、こんな事がありました。

 

 

下の写真は「 "白鳥の湖" は何故こんなに魅力的なのか?②」のコラムでご紹介させて頂いたもので、自分のスタジオにも飾ってある写真の一つなのですが・・・。

 

  (「白鳥の湖」Act4より王子とオデット姫)

 

私はこの写真を指差して、「これはどんな場面だと思う?」と、「白鳥の湖」のストーリーを知らない子供達に(当時小学下級生)に聞いた事がありました。

 

すると一人の子は、こう答えたのです。

「ねぇ、遊ぼうよ♫」という写真だと。《゚Д゚》!?

 

勿論そのストーリーを知らなくても、「どこか、もの悲しい感じ」というイメージを写真から受け取れる、感受性の鋭い子供もおりますが、

中には彼女の様に、この写真を「明るいイメージ」に捉えた子供の感性も又、実に子供らしいものであると言えます。

 

 

その子はまだ幼くて、人生の "悲しみ" や "切なさ" というものを経験していないから "見えない"  "感じ取れない" のですね。

(幼い子供とはそういうもので・・・。 良く親戚のお葬式でも、幼い子供には親戚が集まる楽しい場所に感じていたり、そこに飾られているものがキラキラと見えて、彼等にはまるでお祭りの様に感じられたりしていて、「死別」という悲しみが解らなかったりしますね。 その無邪気さが又、大人には切なく胸を打つ光景だったりもしますが・・・)

 

 

日本には「子供を優先する」「子供中心に考える」という文化があるのですが、外国にはその様に子供をチヤホヤする文化は無く、日常の生活でも「子供が楽しむ時間と空間」と「大人が楽しむ時間と空間」をキチンと分けて生活を楽しむ慣習があります。(それはお互いの時間を尊重する事にもなっています)

 

私は以前、その「大人優先」の意識の文化の違いを、ヨーロッパの有名なバレエ団による日本公演の舞台で感じられた出来事がありました。

 

その舞台は、創作バレエで世界的にも有名な振付家の方が率いるバレエカンパニーの舞台でしたが、その時の作品に、一人子役の可愛い豆バレリーナが出演していて、「子供大好き文化(!?)」の日本の観客の方々には大人気♫

ですので終演のカーテンコールでも、彼女が出て来ると物凄い反応がある訳です。

 

多分彼女も母国の舞台では、それほどの反応はもらえていなかったのでしょうね~。(外国では、あまり子供にチヤホヤしないですからね)

とても嬉しそうに、お客様の鳴り止まない拍手に答えておりました。

 

 

すると暫くして近くにいた大人のダンサーの方が、彼女を「もう良いでしょう」という感じで、淡々と後ろに手で引き下げたのです。

そして、その作品の主要な役を踊られた大人のダンサーの方達が誇り高く前面に出られ、鳴り止まぬ拍手の中、カーテンが降りました。

 

 

それはカーテンコールの通常の流れと言えばそうなのですが、その短い中で、私は芸術先進国である彼等の意識の中に有る、大人としてのプライドを感じ取る事ができました。

その芸術に対する彼等の造詣の深さと文化から生まれる「芸術は大人のものである」という毅然とした姿勢と意識の高さを、私はそこに垣間見たのでありました。《゚Д゚》☆彡

 

 

それでは次回は、皆様が良くご存知のフィギュアスケートの選手達を取り上げて、一つの例として「芸術」というものの観方を掘り下げて、解説してみたいと思います。(^^✿

 

 

 

(次回へ続きます)

 

 

 

 

  「アルジャントゥイユの船着場」(オルセー美術館)

 

   クロード モネ (1840ー1926)

 

 

 

 

 

 

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カテゴリ このコラムの執筆専門家

(東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ

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長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年