- 中村 英俊
- 株式会社第一広報パートナーズ 代表取締役 広報コンサルタント
- 東京都
- 広報コンサルタント
対象:広報・PR・IR
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
以前、とあるところから電話営業を受けた際の話。
聞いたこともない社名で興味のない領域の話だったため、直ぐに電話を切ろうとしたものの、若手営業マンが、うちは上場企業ですとひとこと。
カチンときたのか、私は直ぐさま、「それで?」と聞き返しましたが、会話はこれで終了しました。
電話先の若手営業マンは、上場企業なら「知名度がある」或いは「信用がある」と思い発言したのだろうと思います。
残念ながら上場企業だから知名度や信用があるというのは対銀行では多少通用はするものの、一般的には何ら効果もないのが実情だろうと思います。
現に4,000社近くある上場企業を知っている人は極一部でしょうし、新興市場なら尚更だろうと思います。
上場企業の報道露出分析を行うと、証取法で定められた開示義務事項しか発信していない企業が多いことが解ります。要は決められた最低限のことしかやっていない。これでは証券取引所などの証券業界に最低限の情報しか発信していないことになります。
当然のことながら広く一般の方々への認知度が上がる訳でもなく、信用が得られるはずもありません。
株式公開時は自身もテンションが上がっており、また株価も上がることが多いですが、確定売り後は株価のみならず出来高すら上がらないという企業が少なくありません。
つまり投資家はその企業に対して、「新規株式公開企業」という価値しか感じていなかっただけということになるでしょう。
上場したことだけで満足していれば、一時的な資金の確保を出来たとしても、上場に伴う業務負荷増加によりかえって生産性が落ちただけということもあり得る話だろうと思います。
株式上場は単にスピーディーに信用が得られる機会を得ただけであり、認知度を得るためにも、信用力を得るためにも積極的な情報発信を行っていく努力が必要に思います。
同時に、スピーディーに信用を落とす機会も得てしまっていることも十分に理解しておく必要があるでしょう。そのためにも、「企業姿勢」という情報も積極的に発信していくことをオススメします!
クリックをお願いします!
このコラムに類似したコラム
広報には根拠が必要 中村 英俊 - 広報コンサルタント(2013/12/06 09:26)
サイト削除が意味するもの 中村 英俊 - 広報コンサルタント(2013/11/25 11:05)
学生がメディアプロモートすることの効果 中村 英俊 - 広報コンサルタント(2013/10/21 09:45)
販促部門との連携 中村 英俊 - 広報コンサルタント(2013/10/07 10:20)