自身の学習を振り返って①(中学受験終了まで) - 子供の教育・受験全般 - 専門家プロファイル

原田 将孝
GLS予備校 校長
塾講師

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:子供の教育・受験

大澤 眞知子
大澤 眞知子
(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
大澤 眞知子
(カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)

閲覧数順 2024年04月29日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

自身の学習を振り返って①(中学受験終了まで)

- good

  1. 育児・教育
  2. 子供の教育・受験
  3. 子供の教育・受験全般
私自身がどういう勉強をしてきたか教えて欲しいと言われることが多くなってきたので、まとめてみることにしました。
なぜ成績が伸びたのかについて改めて考察する機会になりましたので、自分自身にとっても勉強になりました。
まずは、中学受験が終わるまでのお話から。

①小学校入学前
両親の話によれば、自分が一番最初に興味を示したのは文字、中でも特に漢字だったそうです。
重い喘息を患っていて虚弱体質だったこともあり、本はよく読んでいたそうです。
また、3歳からテレビゲーム(当時はファミコン)に熱中し、卒園文集には「ゲームの名人になりたい」と書きました。

②小学校低学年
相変わらず喘息を患っていたため、なかなか外で運動することが出来ませんでした。
そのため、やっていることと言えばもっぱらゲーム。
年齢を考えれば、恐ろしい数のゲームをクリアしていたと思います。
覚えていませんが、たぶん名人になりたくて一生懸命頑張っていたんでしょう。
運動がまるで出来なかった自分にとって、ゲームの腕前だけが自分を支えていたように記憶しています。

なので、ゲームをする時間をいかに確保するかというのは自分にとって死活問題でした。
勉強をやることやテストで満点を取ることはゲームをさせてもらえる絶対条件だったので、勉強をいかに早く片付けるかにこだわりました。
この頃から「質を保ったまま早く終わらせる」という学習習慣が身に付き、それが処理速度向上に繋がったと思います。
また、ゲームを通しても「質を保ったまま早く終わらせる」という感覚は身に付いたはずです。
(スピードと正確性の両立、というのはゲームにおいての必須能力だったので)

③小学校中学年
家庭の方針でゲーム機を取り上げられ、目的を見失ってしまいました。
喘息は治ったものの、まだ体力が追いつかずなかなか運動も出来なかったので、たぶん本に走ったのでしょう。
中でも好きだったのは、大人でも読めない難読漢字の本やことわざ、パズルの本、歴史などの学習マンガでした。
加えて、宇宙に興味があったので、相対性理論などの本にもよく分からず手を出していました。
記憶する限りでも、相当な量の本を読み込んでいました。

④小学校高学年
5年生の途中に、「暇そうだから塾にでも行ったらどうだ」と言われ、塾に入ることになりました。
それまで中学受験というものの存在を知らなかったので、「同じ年でこんなに勉強している人がいるんだ」と驚きました。
受験勉強などやったことがなかったため、最初は下から二番目のクラスです。
学校の勉強で苦労しなかったため、「自分は勉強が出来る」という思い込みもありましたが、それが見事に打ち砕かれたのです。

右も左も分からないまま塾通いをスタートさせることになりましたが、クラス替えテストの度に上のクラスに上がっていきました。
なぜかは自分でも分からないのですが、おそらく、それまでの大量の読書により身につけた知識と思考力が支えになったはずです。受験勉強はやっていませんでしたが、興味のあることをやっていたらそれが結果的に勉強になっていた、ということになります。

さて、科目毎にどういう勉強をやっていたかというと、まず国語はそんなに勉強していませんでした。
その代わりなのかどうかは分かりませんが、時間を見つけては読書に耽っていました。
この時期は、いわゆる昔の文豪の作品に片っ端から手を出していました。
100冊以上は読んだはずです。
あと、星新一の文庫本は数十冊読みました。
おかげで、国語はずっと得意科目でした。
ただ、当時は今とは違って感覚的に解いていたので、試験によって出来不出来の差はありました。

算数は大好きだったので、勉強と言えばほとんどこれをやっていたように記憶しています。
パズルを解くような感覚で勉強していたので、算数の勉強は楽しいとしか思ったことがありません。
問題が難しければ難しいほど火が付き、絶対に解いてやろうという意志で取り組んでいました。
加えて、人に教えるのも好きだったので、早めに塾に行っては友達からの質問に答えるようにしていました。
さらに、自分で詳しい解説解答を作って友達に見せるようなこともやっていました。
これが、自分が指導している「シャドウティーチング」の原点かもしれません。

理科は分野によって得意苦手、好き嫌いが激しかったはずです。
植物分野と天体が嫌い、他はそれなりに得意だったと思います。
宇宙好きだったはずなのに、なぜ天体が嫌いだったんでしょう…覚えていません。

社会はマンガのおかげで歴史が得意だったものの、遠出したことがほとんどないせいか、地理のイメージ形成に苦労しました。
丸暗記するのも面倒だったので、最終的には「他で稼いで地理はある程度捨てよう」とも思っていました。
灘と開成のどちらを受けるかという話になった時、「社会がないから」という理由だけで迷わず灘にしたくらいです。
(結局、阪神大震災の影響で両方受験可能になりましたが)

結果、灘、開成、ラサール、愛光と合格したので、勉強自体はこれで正しかったと言えるのかもしれません。

振り返ってみて、なぜあんなに成績が伸びたのかというと、やはり塾に通う前の豊富な読書量が役に立ったのだと思います。
加えて、速さと正確性を両立させたり、人に説明したり、分析したりといった「学習の作法」が知らず知らずのうちに身についていたのもあります。

自分が勉強だと思ってやっていた量は大したことないのですが、結果的にはかなりの勉強量をこなしていた、ということになるのではないでしょうか。

このコラムに類似したコラム