「さあて、あの〇〇店長が実際にやってみて上手く行ったというこの方法。皆さんは、この方法を自分達でもやってみて欲しいんだけれど、そのままコピーしても面白くないよね~だから、今からこの成功事例をみんなで丸裸にします。」
こう言って、マネジャーは、ホワイトボードに何やら書き始めました。
「〇〇方式を絶賛する!」
「じゃあ、まず最初は『この〇〇方式について全力でほめまくって』下さい!どんな批判や不満があっても、今の時間は一切言ってはいけません。禁止です。今は、徹底的に良いところをほめまくるのです!いいですね!」
そう言われた店長とスタッフは、最初はぎこちなく「ほめるって言ってもなあ~」とぐずついていましたが、しばらくすると徐々にほめ言葉が出てくるようになりました。「こういう所がやりやすい」「とても簡単」「相手にも伝わりやすいよね」「これってお金も掛からない仕組みだね」などなど・・・・。
「みんな、ほめ方が弱い!ホワイトボードを見て!『絶賛』よ!絶賛!」
それでも、時々、批判や不満やネガティブな意見が出そうになります。ファシリテーターであるマネジャーは、そんな瞬間を見逃しません。「今はだめ!今はほめる時間!この事例の良いところだけに視点を当ててね!」このディスカッションでは、徹底して「ポジティブな視点に特化する」ことから始めることに意義があるのです。
「オッケー!たくさん出たわね。じゃあ、こんどは、批判、不満をいっぱい言って!こんどはほめなくても良いのよ!思いっきりけなして頂戴!・・・さあ、これはみんな得意でしょ~(笑)」と言いながらホワイトボードに
「〇〇方式をぶった切る!」と書きました。
「よおおし!言うぞ~(笑)」
店長は、笑っていました。通常、不平、不満、批判などのネガティブな視点で意見を言うときは、笑えません。チョット上から目線でチョット冷静さを保って、問題点を指摘します。しかし、最初にポジティブな視点でほめちぎり、それから批判や問題点指摘をすると、不思議なことに表情に笑顔を出しながら意見を言うようになります。しかも、直前にポジティブな意見をたくさん言っているので、ネガティブな意見も言いやすくなるのです。
このネガティブな視点でのディスカッションでは、一切この事例に対する擁護はしません。事情も無視します。何を言っても構いません。しかし、先にポジティブな視点で議論しているので、誰もが考えながら批判をするようになります。ここがポイントです。
一般的には、このネガティブな視点での議論は避けられています。収拾がつかなくなるし、そのあとに「よしやろう」と言うポジティブなエネルギーに繋がらないからです。しかし、ポジティブ議論をしてからこのネガティブ議論をすると、最も重要な「この事例を有効活用して成果を上げるにはどうすればよいか?」と言う視点を持ちながら批判をするようになるのです。ポジネガ両方の意見を出すことでひとは冷静になれるのです。
さて、ひとしきりネガティブな批判合戦をした後、今度はその「ネガティブな要素」を整理します。
その上で、いよいよ最後の議論に移ります。
それはまた明日!
いつもお読み頂きありがとうございます。
ブログランキングに参加しています。こちらのアイコンをクリックして応援よろしくお願いします!
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
※クリックして人気ブログランキングへ
■松下雅憲の著書について詳しくお知りになりたい方はこちらの画像をクリック!
■松下雅憲への「コンサルティング依頼」「講演・セミナー・研修依頼」についてはの公式ホームページへどうぞ