- 杉浦 繁
- Atelier繁建築設計事務所 代表
- 愛知県
- 建築家
対象:住宅設計・構造
それってどうよ?と思う家・・3
何でもかんでもバリアフリーの時代です。
いえいえ決してバリアフリーを否定しているわけではありません。
ただ・・
どの家もどの家も当然のように要求されるバリアフリーなのです。
今やどこのマンションでも玄関の上がり框など皆無になってきました。
どこで靴脱ぐのかわかりゃしない?
下手したら玄関のないマンションなんちゅうのまでたくさんあります。
あれって実は構造的に作るのが安易だから、つまり玄関に上がり框を作ると工事が難しいからバリアフリーにかこつけてやってるだけなんですが・・
そんなマンション住まいの人が家を建てると玄関ってのはまっすぐなもんだと思っていらっしゃる方がたくさんいます。
面と向かって・・
そんな古くさい家は嫌ですっていわれたことありますもんね・・
古いって意味がよくわからないんですけどね・・
実は、住宅の場合完全なフラットバリアフリーの家を造るというのはけっこう難しいことなんです。
物理的に・・
ちなみに・・
住宅はバリアフリー法にはかからないのですが、そのバリアフリー法の基準では車いす走行のスロープ勾配は1/12以下となっています。
それ以上では車いすでの自走は難しいからです。
ということは・・
真っ平らな土地に木造で家を建てた時、1階の床上げの高さが一般的な50cmだとすると、そこまであがるためにバリアフリーにしようとすると・・
道路からスロープが6m必要になります。
プラス平らな玄関ポーチが必要・・
いや~なかなか広い土地をお持ちですな。
なので、バリアフリーにするために考えます。
プランで玄関を奥にしよう・・
車庫を造ってその横を通そう・・
土をこっちを削ってこっちに盛って・・
基礎をここを上げてここは下げて・・
玄関はこうしておこう・・
いやはや制約が多すぎて格好良くならない・・
なので格好いい家は室内の床と外の地面がほとんど同じ高さです。
数年に一度の大雨のたびに床下浸水どころか間違いなく床上浸水・・かも?
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