- 田原 洋樹
- 株式会社オフィスたはら 代表取締役 人材育成コンサルタント
- 東京都
- 人材育成コンサルタント
対象:人材採用
- 中井 雅祥
- (求人とキャリアのコンサルタント)
- 中井 雅祥
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3月に入り、春の気配も、本当に微かではありますが、感じるようになって来ました。
今年は寒い冬でしたので、春を待ち遠しく感じます。
さて、春と言えば「新入社員」の季節です。4月になると、街で真っ新なリクルートスーツに身を包んだ若者を見かけます。
研修講師をしていると、春を感じさせるものとして、この新入社員を対象とした『新人研修を行うこと』があります。
私は、『営業力強化』などをテーマにすることが多いため、多くは担当しませんが、それでもいくつかのクラスを持つことはあります。
たいていのプログラムは社会人としてのスタンスやマナーといった基本的な知識習得のための内容となっていますが、私は彼らにとって一番大切な事、これは意識改革、いわゆる『パラダイム変換』だと思っています。
決して、マナーなどの基礎的リテラシーが必要ないと言っているのではありません。ですが、マナーあるいはリテラシーはあとからOJTを通じて、ついてくるとして、『パラダイム変換』だけは、まずこの時期にしっかりとやっておかねばならないと思うのです。
ではこの『パラダイム変換』とはどんなことを指すのでしょうか?シンプルに言いますと、学生までの間は『自分の事だけ』を考えて生きていても許される世界でした。ただ、社会人となってからはそうはいきません。『会社の事』 『ステークホルダーの事』 『社会全体』のことを考えて行かねばなりません。少し古いですが、近江商人の『三方よし』の精神が求められるのです。
やや正論ぶってしまいましたが、この『自分の事』以外の事を考えることが、意外に難しいのです。営業研修をしていると、『お客様視点』の欠落した営業担当者が多い事に驚かせられます。自社視点、自分視点から抜け出せず、どうしてもお客様視点で考えられないクセが染み付いてしまっているのです。
何を隠そう、私も長い間営業現場でいましたが、この『お客様視点』には頭では理解していてもなかなか行動が伴わないジレンマを感じることがしばしばありました。高いノルマを課せられ、いつしか短期業績の圧力に押しつぶされていく・・・。このような経験を誰しもしたことがあるのではないでしょうか?
『鉄は熱いうちにうて』のことわざどおり、この『パラダイム変換』は正に、新入社員時に行うことが必要なのです。『自分本位』から『お客様本位』への変換、あるいは『ステークホルダー本位』や『社会全体を俯瞰する力』を若いうちに養っておくこと。マナーよりもまず、ここを押さえておく必要があると思うのです。
オフィスたはら 田原洋樹 http://officetahara.com
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