老犬の食事

補足

柴犬や日本犬の雑種の老犬に夜鳴きが多いようですが、なかなかコントロールの難しい問題です。当院で3ヶ月ほど前に安楽死をしました、ペット可のマンションで飼われていた雑種犬(13Kg)のケースをお話します。飼っていた女性が、知り合いから5年前に預かり、以降、元の飼い主が音信不通になって飼わざるえなくなったという老犬です。2年ほど前から、認知障害が出て、徘徊、夜鳴きが始まりました。催眠導入剤、鎮静剤、抗不安剤、精神安定剤などを、品を変え、量を変えて試しましたが、徐々に進行しました。彼女も介護のために退職して頑張りましたが、ついに今年の3月、昼夜を問わず、大声の悲鳴が止まらなくなってしまいました。両隣の方達もなんらの苦情もおっしゃらずに、理解を示して下さいました。でも、深夜に長く大声の悲鳴が止まらなくなってしまい、飼い主の女性の精神的限界が来たと判断しましたので、当院から安楽死を提案させていただきました。家族の方々はあと少しで老衰で自然死するから頑張れと言われたそうですが、当院では、これまで一番世話を続けてこられた方が 「精一杯、介護を続けてきました。もう限界です」とおっしゃったとき、安楽死を提案させていただいています。その期間はまちまちです。マンションや、住宅密集地で飼われている場合は、近隣への気兼ねから早くなりがちです。また、大きな一軒家のお宅で、最後まで看取られた専業主婦の方もいらっしゃいました。認知症の老犬につきましては、どの方法が良いかはケースのよってことなると思いますが、動物病院はいつでも、飼い主さんが一番良いように、薬剤の選択、デイケア、ショートステイなどを提供しています。