対象:遺産相続
はじめまして。
御質問に対する回答を拝見しました。
私も現在、闘病中であり、生命保険加入しておりますが、保険会社の規約上、全く20年以上面識もない戸籍上の親の名前で受取人になっております。
今日は行政書士に相談しましたが、保険会社の支払い担当と直接話をして頂いたところ、公正証書による遺言作成により、第三者を受取人にできるといった内容でした。
ですので、借入金もありお世話になっている知人を私の死亡後の受取人に変更できる文言で書面を作成し公証人役場にいく予定にしていましたが、帰宅してからも色々とネット検索していて、こちらの回答を見て不安に思いました。公正証書作成費用も20万円近くしますし、第三者のお世話になった人に渡しても保険会社が支払わないという事態になると私自身は成仏できません。
現在、精密検査を受け闘病生活に入りつつある私なのですが、第三者が受取人になるのは不可能なのでしょうか。。
cedll2さん ( 愛知県 / 男性 / 54歳 )
回答:2件
遺言による保険金受取人の指定変更について。
cedll2様、 北海道、旭川市で行政書士をしている小林と申します。
保険人の受取人を遺言書で変更することについてですが、すでに保険会社の担当者に確認された通り、変更できます。
平成22年4月1日に保険法が施行され各保険会社はこれに対応する形で新しい保険法に対応する約款に変更し、遺言による受取人の変更についても明記されるようになりました。
すべての保険会社を確認したわけではありませんが、確認した複数の保険会社では22年4月1日以前に締結した保険契約に対しても遺言による受取人の変更について適用できるようにしています。
保険法
第73条(遺言による保険金受取人の変更)
保険金受取人の変更は、遺言によっても、することができる。
2 遺言による保険金受取人の変更は、その遺言が効力を生じた後、保険契約者の相続人がその旨を保険者に通知しなければ、これをもって保険者に対抗することができない。
したがって、もっとも身近で従事している契約保険会社の支払い担当者が出来るというのであれば、出来ると判断して差し支えないと思います。
公正証書の作成は、平日の昼間に時間が取れるのであれば、行政書士などの士業を介さずに、直接公証人役場とのやり取りで作成することも可能です。
公正証書の文案は公証人が作成しますので、一度作成予定の公証人役場にも電話ででもご自身の意向も含めて確認されるとより安心できると思います。
補足
補足ですが、
死亡後、遺言で受取人を変更る前に、変更前の受取人が保険請求した場合、保険会社は遺言の存在を知らないので支払いに応じる場合があります。
したがって、知人を受取人に指定するのであればその人に遺言を託して、死亡後速やかに手続きを行うように伝えておいたほうが良いかもしれません。
あるいは遺言執行人を指定する方法もあります。
遺言書以外にどのような条件・手続きで実際に遺言による変更ができるのか、契約保険会社によく確認されるとよいとおもいます。
遺言内容については公証人、
遺言による受取人変更手続きについては保険会社
に確認すると良いでしょう。
評価・お礼
cedll2さん
2015/02/26 11:21小林さま、迅速な御回答を頂き、ありがとうございます☆
保険法が改正されたことは知りませんでした。何より各社の規約も読んでも理解できないままでしたのですが、これで安心して行政書士先生にお任せしようと思います。
ポイントとして、作成した書面を知人に渡した場合、私に万が一のことがあれば速やかに保険会社に申請するということも大変勉強になります。
遺言執行人という言葉も初めて知りましたが、速やかに対応して頂ける手段としてこちらの行政書士先生にもお話してみようと思います。
今回の先生方の御回答により、生保各社は受取人変更が何とかなりそうということがわかり、気分が楽になりましたが、県民共済だけは生保とは違って頑なに「受取人変更はできません」と担当者も仰り、自分の本意ではない相手(親・親族)へ私の命の代償金が回ってしまうかもしれず、理不尽さを感じています。
県民共済は入院給付金だけ貰ったら解約してしまおうと思います。こちらの金額も結構大きいので残念でなりませんが、契約時によく確認して払い込んでいくべきでした。
しかし生保各社の件につきましては、早速、着手して頂き、私も安心して入院・闘病生活をおくれるようにしようと思います。 様々な情報を御提供頂き、誠に有難うございました。
回答専門家
- 小林 政浩
- (北海道 / 行政書士)
- 小林行政書士事務所
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鈴木 満
行政書士
-
多分、保険会社の支払い担当者さんの言うとおりです
はじめまして。
私も行政書士です。
保険法だけをみると保険金受取人を変更することができるのが原則です。それでは不都合があるので、保険会社の規約でそれができないようになっているのですね。
保険会社の支払い担当者が、公正証書による遺言作成により第三者を受取人にできるというのでしたら、それでおそらく問題はないと思います。保険会社の規約で、生存中に変更はできないと書いてあるだけで、遺言書でも変更できないとは書いていないのでしょう。なお、遺言で受取人を変更できるのが原則です。
絶対に確かかどうか断言はできませんが、私なら信用します。厳密に確かめるなら、規約をじっくり解説してもらってください。
評価・お礼
cedll2さん
2015/02/26 11:09鈴木さま。迅速な御回答を頂き有難うございます。
公正証書作成費用も20万円ほどはしますので単なる紙切れになっては困るなと思い、不安になっておりましたが、これで安心して行政書士の先生にお任せして手続きのための書類作成をしていこうと思います。
生保各社は支払い担当者が電話と行政書士先生が直接お話をしていたのでそれに期待したいと思います。
県民共済だけは頑なに「受取人変更不可」と言われました。こちらも死亡保障額が大きいので万が一の場合に知人にお渡しすることができず残念でなりません。
でも生保各社のみでも受取人変更可能ということで少し気分が楽になりました。
ありがとうございました。
鈴木 満
2015/02/26 14:19cedll2 さん、お役に立てれば光栄です。
公正証書を作るときに公証人さんにも尋ねてみてください。
行政書士は細かく話を聞いて力になってくれると思いますし、公証人さんは証明力の強い書面を作ってくれます。
ご闘病中とのことですが、頑張ってください。
(現在のポイント:-pt)
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