- 原 聡彦
- 合同会社MASパートナーズ 医業経営コンサルタント
- 大阪府
- 経営コンサルタント
対象:医療経営
- 中井 雅祥
- (求人とキャリアのコンサルタント)
- 柴崎 角人
- (行政書士)
最近、院内で暴言を吐いたり暴力を振るう「モンスターペイシェント」への対応に関する相談が増えてきました。暴言や暴力によって職員に身体的・精神的なダメージがあると、診療所の運営面に大きな影響が出ます。全日本病院協会が患者の不当要求の実態を調べたところ、過去1年間に職員が患者から暴力を受けた病院が、なんと1106病院中576病院もあることがわかった。このように医療機関は、不当要求されやすい業種です。
患者から不当要求された場合、トラブルが起きたその場の状況から職員が判断できる基準を作り、全職員に周知することがポイントとなる。一般的には、対応マニュアルをつくるということになるが、今回は、マニュアルを整備する際のポイントをお伝えします。
ポイント1:警察への通報基準を明確化する
警察の通報が必要かどうか判断できる基準を院内で設けることをおすすめしたい。例えば、院内で、蹴る、殴るなどの傷害行為や設備や建物に物的損害が発生した場合、警察に通報するといった行動基準を決めておくことです。
ポイント2:院長の介入するタイミングを決めておく
診療所の院長はこのようなトラブルに率先して対応することをおすすめする。なぜなら、診療所の院長がこうしたトラブルに適切に対応できず職員からリーダーとしての信頼を失墜してしまうことは往々にしてあるからだ。
ポイント3:トラブル発生時の対応は綿密にしておく
不当要求してくる患者を前にしても、冷静に対応できるようチェック項目を準備しておく。例えば、身元の確認、対応場所を決めておく(凶器のない場所を選定)、2名以上で対応、面談時間を制限するなどです。
ポイント4:トラブルが発生しにくい院内環境をつくる
患者とのトラブルが発生しにくいような院内環境や体制を整備するのも重要です。例えば、待ち時間を落ち着いてすごせるよう待合のアメニティを充実させる。診察・リハビリの順番が変わる場合がある旨、お伝えしておく、などが考えられる。また、トラブルを記録に残して管理するのも再発を防止する上で重要です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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