IKEA解析・その2 - インテリアコーディネート全般 - 専門家プロファイル

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閲覧数順 2024年04月15日更新

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IKEA解析・その2

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みなさんはIKEAに行ったことはありますか?
このシリーズではその魅力!?を考えてみたいと思います。

上の写真をご覧になって、どんなご感想をお持ちになるでしょう。
これは、私がモデルハウスの小物を買いに行ったときの商品が山積みになったカートの写真です。
これからキャッシャーに並んで、お会計と言うところです。

もし、こんなカートを押した人とすれ違ったら・・・
「この人はこんなに買うのか!!」
「そんなに良いものがあるの?」
と、こんな印象をもたれるのではないでしょうか?

IKEAに行っていつも不思議だと思うことがあります。

それは、何故買い物を始めるための2階の展示コーナーに行くために、
3、4階にある駐車場に車を停めてから
わざわざ1階まで降りなければならないのか?です。

駐車場から直接売り場へはいけない構造になっているのです。

IKEAは大きな建物なのですが、買い物をするときの通行をかなり制限をしていて、
いわゆる一方通行の状態で回遊しながら買い物をします。

その出発点が1階のホールで、そこからまたわざわざ2階にある
展示コーナーまで行かなければなりません。
ホームセンターなどに比べると、全くもって不便、なのです。

この謎解きをするために、何度も港北のIKEAの中をぐるぐると回ってみました。

そして結論!

それは、駐車場に停めてから買い物を始めるまでの間にワクワク感を
十分に高めてもらうための仕掛けなのです!

お客様は車を降りてから1階のホールに行くまでのエレベーターやエスカレーターの中で
買い物の帰りのお客様と何度もすれ違います。
まさしく上の写真のように、カートいっぱいに買ったものを積んで、車へと戻っていく人と
何回もすれ違うと、「自分達も安くて良いものをたくさん買うぞ!!」というモチベーションが
だんだんと上がってくるのです。

そして、2階にある展示コーナーの、
まるで洋書のインテリアの世界に紛れ込んだような
素敵なお部屋を見ているうちに、
知らず知らずのうちに買い物モチベーションが最高点に達する、
そんな仕掛けなのではないでしょうか?

カートいっぱいに大好きなインテリア商品をいれて車に帰っていく、
”満足感と幸福感に包まれている買い物帰りの家族”
まさにそれは買い物帰りのお客様をそのまま”広告”にしてしまう、
IKEA最大の仕掛けなのでしょう。