色・柄は距離感に影響があります
その物との実際の距離より近くにみえる色を進出色といいます。
これは、ほぼ暖色系の色がこれにあたり、''明度が高い''ほど近くにみえます。
反対に、遠くにみえる色を後退色といい、ほぼ''寒色系の色''がこれにあたり、''明度が低い''ほど遠くに見えます。
ちょっと試していただきたいのですが、
同じ広さの、明度の高い白に近い壁の洋室と、やや明度を落とした壁の和室を比べてください。
きっと和室のほうが広く感じると思います。
白に近い洋室の壁は、やや明度を落とした和室の壁より進出してみえる効果があるにで、壁が手前に迫った感じをうけるからです。
白い壁は、明るくは見えますが、広く見えるのではありません。
壁のクロスを選ぶときに、どうしても明るくしたいという気持ちから白に近い色を希望される方が多くいらっしゃいますが、
部屋を「広く」「明るく」みせるには、、白よりも少し色がかかった''「オフホワイト」、「アイボリー」''など淡い色の壁のほうが効果的です。
また、このような色は気持ちが安らぐのでおすすめです。
まだ家具やカーテンが入っていない、白い壁の新しい部屋は思ったより狭く感じますが、家具やカーテンをしつらえると、広さの感じが変わることがありますね。
白の面積が少なくなるからです。
以前、ある銀行のポスターで見たことがあるのですが、後退色の自動車は実際の距離より遠くに見えるため、''進出色の自動車より追突されることが多い''そうです。
また、柄の大小によっても遠近感が違います。
小柄で淡い色は大柄で濃い色より遠くに見えるので''部屋が広く''見えます。