履歴書と異文化コミュニケーション - 英語全般 - 専門家プロファイル

野村 直美
ENGLISH SCHOOL cocoro 代表
英語講師

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閲覧数順 2016年12月04日更新

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履歴書と異文化コミュニケーション

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仕事上、色々な国の出身の方から履歴書を受け取ります。
お国によって、履歴書も様々。びっくりした事も何度もあります。

まずは、日本の履歴書について。
各国の履歴書を見ていて、日本の履歴書でちょっと違和感を覚えるようになったのは、
履歴書用紙。履歴書用紙なるもので送られてくるのは、日本人だけです。
また、この履歴書用紙で、びっくりするのが(自分が学生の頃は、何とも思っていませんでしたが。)「長所」と「短所」の欄。「短所」も書かなきゃいけないいですね!

次に、中国からの履歴書。
読み終えて、なんだか、その応募された方の事をものすごーく良く知っているような気になってしまいました。なぜなら、かなり、幼い頃の逸話が書かれており、また、ご家族の事にも触れてあるから。そんなものすごくプライベートな話の後に、学歴や職歴が書かれていました。

そして、ドイツ。
どのお国の方も必ず、最初は職のある程度の詳細をメールで問い合わせて下さり、その後、履歴書をメールで送られます。ドイツ人の先生は、最初のメールでの質問が多かった!
何度、メールでやりとりしたか。あれ?これ、インタビューしてるみたい?いや、私がインタビューされてる?という錯覚を覚えました。

最後にアメリカについて。
まず、最初のお名前が書かれた字体がステキ~。大きい~。初めて見た時は、有名人なのかと思ってしまいました。
もちろん、アピールもがんがん、こんなに俺ってデキるんだぜっと、具体的に書かれています。
説得力がありそうに見えるのは、なんとなくすごい!と書いてあるのではなく、具体的にすごい!と書いてあるからだと思いました。

最後に英語ネイティブではない外国人の履歴書の特徴。写真がない。時々、出身国ではなく、出身町が書いてある。
例えば、「私は、長束(ナガツカと読みます。広島の町です。)の出身です。」みたいなレベルで書かれたものもありました。
私は、「う~ん、この国はどこだろう?私の知らない国だなぁ。」と最初は思いました。そこで、この国はどこにあるのか尋ねたら、
「すみません、イラン出身です。」と。イランの町でした。

履歴書を見ると、その国の方々の考え方が見えます。
アメリカ人がアピールが上手なのは、なんとなく想像が付きますよね。
中国は、どうやら、親や親族に偉い人がいるとか、由緒正しい生まれだとか言う事がアピールポイントになるようです。
そして、ドイツですが、これは、有名な話ですが、一を聞いて一しか知らない最たる国民はドイツです。この履歴書の方も、とにかく、全てを確認されました。私は、異文化コミュニケーションとしては、シンプルで良いと思いましたが、
ドイツに駐在になった日本人上司なんかは、大変ではないかと思います。
これも、よく聞くのですが、日本人は指示が具体的ではありません。よく上司のこんな愚痴を耳にします。「言ったことしか判らない、最近の若者は。」つまり、言われなかった事も出来なければ、日本人としては、仕事がデキるとは言えないのです。
けれど、ドイツで、「言った事しか出来ない。」なんて嘆いていたら大変な事になります。目標を明確にし、何をするか指示しなければ、ドイツ人は動かないでしょう。

日本人のように言った事以外の事から意味を読み取る言語をhigh contextの言語と言い、ドイツのように、言った事が言った事だけのものを、low contextと言います。

high conntextの日本語は、時に抽象的で、異文化コミュニケーションでは、失敗に終わることがあります。やんわり、言ったつもりが、逆効果、相手が怒ってしまう事もあります。
何でもまとめて言ってしまいがちな私達、まとめるとは、抽象的であるとも言えますから、日本人が異文化コミュニケーションをする際は、あまり簡潔にまとめず、具体的に伝えた方が、上手く行く事が多いように思います。
また、履歴書から見ても、アピールポイントが、「実際に自分が何を成し遂げたか」よりも、
資格が重要に見えるような書き方であったり、漠然と、「○○の販売をしました。」と、やはり、まとめて書いてあります。
もし、アメリカ人が「○○の販売をしました。」を書くとすれば、例えば、「ゲームソフトの販売で、どのソフトも全て詳細を熟知し、売上はトップでした。また、様々な人に接していた為、自分は多様性に富んでいます。」と書くかもしれません。

つまり、自分の経験として「営業アシスタントをしました。」という自分が就いた職の提示だけではなく、「プレゼンや会議の手配が正確で、常に、会議もプレゼンも成功していました。」など、自分が何を成し遂げたかを具体的に見出して書くと、相手に自分の良さを明確に示すことができると思います。

私達日本人が異文化コミュニケーションを体験する際、「言わない事が判る」阿吽の呼吸や察しは、日本人の特徴だと認識しておく必要があり、自分が伝えたいことは、聞き手ではなく、話し手の責任できちんと言う事が大変重要です。



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