吉本 彰夫(歯科医師)- コラム「親知らずが噛み合わせを悪くするってご存知でしたか?(その2)」 - 専門家プロファイル

吉本 彰夫
噛み合わせ専門歯科。インプラント、矯正など質の高い治療を行う

吉本 彰夫

ヨシモト アキオ
( 香川県 / 歯科医師 )
医療法人社団 吉翔会 吉本歯科医院 院長 歯学博士
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親知らずが噛み合わせを悪くするってご存知でしたか?(その2)

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親知らず 親知らずと噛み合わせ 2014-02-06 11:29

親知らずに関しては「99%の場合悪さをするので、抜いた方がいい」と考えています。

この8番目親知らずですが、その手前の6番目の歯、7番目の歯と同じようにまっすぐ出てきたならば、
そのまま抜かずに置いておいてもいいと思います。
oyashirazu.jpg

また、残念ながら親知らずがまっすぐ生えて出てこられるほどの顎のスペースを持つような骨格の方は、
今の現代においては非常に少なくなってしまいました。

顎の成長発育というのは「噛む」ことによっても得られますが、舌の力、いわゆる顎を内側から外側へ押し広げる力、食生活の内容、これによって日本人の体型、そして骨格は急激に変わってしまいました。

親知らずがまっすぐ生えて出てくるような顎のスペース、つまり余裕はないのです。

こんな状況ですので、ほとんどの方の親知らずは曲がっております。

当院で「この親知らずは曲がっているので、抜いた方がいいですよ」というお話をしたとしても
「以前、他の医院さんで、まっすぐ生えているので大丈夫ですよと診断を受けた」いう方もいらっしゃいます。
残念ながら、見た目にまっすぐに見えたとしてもレントゲン上ではまっすぐではないことが非常に多いのです。
また、親知らずがもうすでに飛び出てきていることも多いのです。

ですので、そのまま置いて、まっすぐなのでいいと判断しても仕方ないような方もいらっしゃいます。
しかし、残念ながら親知らずはものすごい勢いで出てきます。飛び出していきます。

ちょっとでも歪みがあれば、それは他の健康な歯にものすごい悪さをします。

もし可能であれば10代のうちに親知らずを抜いていただきたいと思っております。

私の医院では矯正治療、いわゆる歯並びを治す治療、小さいお子さんが歯がガタガタで噛めないとか、
そういう場合には将来、矯正装置をはずす前に「親知らずを抜く」ということが条件です。

親知らず」を抜かない、ということであれば、矯正治療をスタートすることはできません、と、そこまで申し上げています。それはなぜか?

詳しくお話する前に、まずはレントゲンの見方、からお伝えしたいと思います。

私の医院では、お越しになられる全ての患者さんに対して、
レントゲンの見方をお教えしております。

ご自分の歯のレントゲンをご自分で正確に見ることができれば、

「ああ、私はまだ骨はあるな」
「ここは、もう骨が溶けているな」

ということが一目瞭然です。

どうぞご自分の歯を守るために、レントゲン写真の見方を知ってくださいね。
レントゲン写真はどこの歯医者さんでもお医者さんでも同じですので、
一度見方を知れば後々の人生で必ず役に立ちます。


誰でもわかる歯医者さんのレントゲン講座
rentogen.jpg
はっきり言って、なかなかわかりづらいですよね(泣)

レントゲン写真はいわゆる「白黒写真」ですし、「ここが虫歯です」とご説明しても、一般の方には「はあ、ええ…」という感じで首をかしげながら見ていらっしゃいます。
syashin.jpg
まず、歯科のレントゲンでは、
①かたい物が白く 写る
②かたくない(穴が 空いているとか、 骨がないとか、
 神経血管の通り道とか)ところは黒く写ります。

大きい人、小さい人はいらっしゃいますが、左手と 右手の大きさ、
形がぜんぜん違うという人はいません。つまり、左右対称的です。
これをまず覚えてくださいね。
syashin.jpg

口の中でのかたいものとは歯・骨・金属の詰め物などです。

かたくないものとは虫歯、根の中にある神経・血管の通り道などなどです。
また、レントゲン写真からは肉眼では見えない歯茎の中が分かります。

さて、このレントゲン写真で解説しましょう。
これは左下の奥歯です。

印を付けている歯は6歳臼歯といい、その名のとおり、6歳頃に生えてくる歯です。

歯茎の中(骨)には根っこが二つ見えてます。

奥歯は強く噛むために根っこが数本ありしっかりしています。

ここでは根っこが二股大根のように二本ありますね。

根っこの周りに白くぶつぶつのように見えるのが骨です。

根っこが二股に分かれているところの間が黒くみえますね。
奥歯との間も黒く見えますね。

ようするにそこは骨吸収が起こっています。

※骨吸収とは破骨細胞によって、弾力や固さを失ってしまった古い骨が分解され壊されていくことです。
一方、新しく骨がつくられることを骨形成といい、骨はこの吸収&形成を絶えず繰り返しています。
加齢などにより両者のバランスが崩れ、骨吸収が骨形成を上回るようになると、骨量が減ります。

さあ、ここで改めて質問です。

歯は一体何で支えられていると思いますか?
答えはです。

例えば畑に大根が植わっているとします。

大根の周りの土が少ないと大根は倒れ、最後は自然に抜けますよね。

歯も同じで支えてる物(骨)が少なくなると歯茎もやせ、
ガタガタ動いてきて最後は抜けてしまいます。

下の写真も見てみましょう。
2本の前歯のはっきりした白いものは、セラミック人工歯です。①
向かって右側の奥歯2本が倒れるようにあるのがよくわかります。②
oanorama.jpg

歯が骨から抜けたままにしておくと、このように手前に倒れてきます。

そうなると噛むことができなくなり左と右など全体のかみ合わせのバランスが崩れてきます。

 

 

親知らずって抜いた方がいいの?抜かないほうがいいの?

http://www.youtube.com/watch?v=CrTvHSGAZxo

 

噛み合わせ専門歯科医院 香川県高松市 吉本歯科医院

http://www.8181118.com/

 

 

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