派遣先に対して派遣会社の立場が弱いことは良くありますが、これほど全く派遣社員の立場に立ってくれないのでは、本当に困りますね。

　当初の契約期間満了で辞めるとのことならば、それが派遣先の要望に適わなくても、それ自体が穏便な辞め方といえるのではないでしょうか。あとは派遣会社と派遣先との問題ですから、ご自身が関知する必要は無いと思います。
　派遣会社からのご自身に対する心象が悪くなることは考えられますが、派遣会社の姿勢自体があまり良くないですし、辞める理由をきちんと理解を得られるように説明して、わかってもらえなければ仕方ないと言うようなことでもやむを得ないのではないでしょうか。

　誓約書についてですが、通常ならば派遣先がスタッフに直接誓約書の提出を求めることはなく、派遣会社がスタッフから誓約書をとり、派遣先と派遣会社の間は派遣契約の中で誓約をします。
　派遣先と派遣社員との間に雇用関係はありませんから、派遣先に指揮命令権はあっても懲戒権はありません。契約打切りなどの懲戒を規定をすると、派遣元と派遣先との二重雇用の関係と解釈され、職業安定法に抵触する可能性があるようです。
　損害賠償規定についても、派遣元に請求することはありえても、労働契約のない派遣社員に賠償を約束させるのは矛盾しています。
　この場合、一応派遣会社を経由してきているので何ともいえないところはありますが、派遣先から直接求められたような誓約書にサインしないからといって、派遣先がこれを理由に懲戒処分をすることはできません。