最近政府が、様々な経済対策を打ち出していますが、
果たして効果は、あるのでしょうか。

個人的には、株価は、敏感に反応するかもしれないが、
実感できる景気の回復に、すぐに、つながることは、
考えにくい、と思っています。

特に、雇用や賃金の面は、しばらく厳しい状況が継続すると
見ています。

というのも、企業は、ここに来て、自らが生き残るために、
リストラを加速させるからです。

それに、せっせと、国債を発行して、資金を供給しても、
結局のところ、そのお金は、
のちのち国民全体の負担になる、ということは、
皆さん、薄々と分かっているため、継続的な、
消費行動や投資行動につながらないとも思います。

では、本当の経済対策とは、何かです。

私は、経済対策で本当に必要なことは、
お金をばら撒くことではなく、
「希望」をばら撒くことだと、考えています。

例えば、地価がどんどん上昇した時代は、
皆さん、希望を持って、不動産を購入しました。
そこで、起こったのは、不動産バブルです。

例えば、インターネットが急速に普及した時代は、
皆さん、希望を持って、ＩＴ関連に投資をしました。
そこで、起こったのは、ＩＴバブルです。

では、次の「希望」は、何でしょうか。

環境？ＩＴ？不動産？

それらも、快適なくらしを実現するための
希望かもしれませんが、
私には、もっと人間として、本質的な部分に、
答えがあるように思えてなりません。

例えば、安心して働ける、安心して子育てができる、
といった、人間として、ごく基本的なことです。

ではどうすればよいのか...

必要なのは、新しいものを生み出す創造力と考えています。

「寄らば大樹の陰」的な発想だけでは、
これからの経済成長は、期待できないでしょう。

なにしろ、寄らば大樹の「大樹」は、
ずいぶん細って来ていますから。

私は、ここらあたりに、次の「希望」のヒントが
あるのではないか、と考えています。