向井 啓和(不動産業)- コラム「地方のフルローン物件」 - 専門家プロファイル

向井 啓和
みなとアセットマネジメントの向井啓和 不動産投資のプロ

向井 啓和

ムカイ ヒロカズ
( 東京都 / 不動産業 )
みなとアセットマネジメント株式会社 
Q&A回答への評価:
4.5/235件
サービス:0件
Q&A:439件
コラム:140件
写真:0件
お気軽にお問い合わせください
03-3442-2709
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。
印刷画面へ
専門家への個別相談、仕事の依頼、見積の請求などは、こちらからお気軽にお問い合わせください。
問い合わせ
専門家への取材依頼、執筆や講演の依頼などは、こちらからお問い合わせください。
取材の依頼

地方のフルローン物件

- good

金融危機を生き抜く不動産投資 2008-12-24 17:00
派遣労働者や期間工の人員整理の話を聞くたびに暗い気分になります。その方々の今後の事も心配になりますが、その方々に住居を提供していた様な大家さん達の苦労も気になります。幸いにも弊社は「分からないエリアはやらない。」「お客様にもお勧めしない。」という方針で行った事から直接的には影響はありません。(入居率が見込める首都圏のみの営業です。http://www.minato-am.com/)

ただ、今後は「派遣の人が全員出たので入居率が一気に6割になった」とか、「期間工の人が辞めさせられて家賃の支払いがない」とかいう話が聞こえてくるのではないかと思います。その際に最も厳しそうなのが特定の業種や特定の職種の人を対象にしていた様な地方のマンションやアパートなどです。○○村と企業名が付いてあだ名で呼ばれている様な場所はそこの○○という企業が金融危機や世界的な販売不振のあおりを受けて不調になると、一気に悪化します。新聞にも出ていましたが自動車関係のビジネスの多い愛知県が大幅な税収減に見舞われる等の話が良い例です。

不動産投資で一番リスクが高いと思われるのが地方の物件をフルローンで買っている人達です。かなり心配なところですが、なるべく返済額が少なくなる様に期限前返済をしておくのが良いかもしれません。自己資金をある程度投下して物件購入している場合には期限前返済はあまり得策な事ではありませんが、空室リスクの高い地方の物件をフルローンで買っている人達はデフォルト(債務不履行)のリスクが高まってきます。余裕のあるうちに借入期間はそのままにして、返済額が減少出来るような期限前返済をされる事をお勧めします。

毎月の返済額が少なくなるような期限前返済が出来ればキャッシュフローがマイナスになる水準を引き下げる事ができるからです。

不動産投資においては空室リスクや家賃滞納リスクを避ける為にシングルテナントリスク(単一テナントに依存する事によるリスク)を避けるべきであります。そういった点からは一見多くの人が住んでいるのでシングルテナントではない様に思われますが、その建物の入居者がある特定の○○自動車の期間工であったり、○○製鉄の派遣労働者であった場合には実はシングルテナントに近いリスクを負っているという事を把握すべきでありました。

物件の建物や立地も重要な要素でありますが、テナントの継続性やリスクを把握して物件をお勧めする事の重要性を感じます。
プロフィール評価・口コミ対応業務経歴・実績連絡先・アクセスQ&Aコラム