シリーズ「住宅と庭」の話 (第1部)(その7)
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【外の部屋?・・竜安寺/石庭】
その6 話では、「塀のある住宅」の塀の内側をご紹介しました。
これまで農村住宅の名残りとして、室内から外部へ浸透する「庭」空間に、日本人の永い生活の歴史が有り、
郷愁を覚えるのではないかというお話をしました。
また、「内」「外」を浸透する浸透空間を成立させるために、エリア囲う「外囲い」として「塀」が必要とお話ししました。
それと相まって近代の日本住宅には、見るための庭感覚としても大変古い歴史があると思うのです。
内部から外部へ浸透する空間を「塀」で囲うことにより成立させるという構造は共通の感覚です。
写真左は竜安寺(りょうあんじ)(室町時代)の石庭です。もう一つ外に部屋があるような・・・
まるで「外の部屋」と思える庭です。
白砂を海原として、島に見立てた石が点在します。本堂の広縁廊下に座禅し、大海原に向かって心を開いて
自分自身と対話をする・・・と云う禅宗の哲学を反映しています。
凄いですね・・外へ通ずる庭に禅宗哲学の環境芸術を造り込んでしまったのですから・・
それにしてもこの浸透感と開放感が素晴らしいですね・・・
そして、この浸透感の先の「外の部屋」としての結界を示す・・・・目の止まりとして視線の先に外部空間を囲う塀があるのです。
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