- 田村 祐子
- 白金台きもの学院 まゆの会 代表
- 東京都
- きものコンシエルジュ/きもの講師
対象:着付け・着物
盛夏のお出かけ
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夏のお出かけもきものです。
今日の装いは薄いグレー地に撫子を白く染め抜いた絽のきものに、何の花ともつかぬ想像上の花を織り出した夏帯。
花文様が重なっていますが、撫子が具象的に表されているのに対し、帯の花が抽象的なのでバッティングはしません。
撫子は秋の花ですが、きものの柄としては夏の文様です。
暑い夏に秋を連想させることで涼を呼ぶ、独特な和の手法です。
その他には萩・女郎花・桔梗・菊・ススキなどの秋草文も涼しい秋を待ち望んで夏の文様として使われますし、雪文・雪輪文・雪待文なども見た目に涼しい工夫をすることで暑い夏を乗り切ろうとする日本人の知恵の表れです。
夏にきものを着ていると「涼しげですね〜」とよく言われます。
きものを着ることで特に涼しくなるわけではないのですが、何を着ていても夏は暑いのです。
せめて見る人に涼を感じてもらえるならば、それはそれで素晴らしいことですね。
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