~ 食養について ~ - その他の心と体の不調 - 専門家プロファイル

徐 大兼
アキュラ鍼灸院 院長
東京都
鍼灸師

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対象:心と体の不調

茅野 分
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(精神科医(精神保健指定医、精神科専門医))
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月18日更新

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~ 食養について ~

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東洋医学

みなさまこんにちは、アシスタント鍼灸師の木川です。

今回が初めての投稿になりますが、ここで食養について、お話をさせていただきたいと思います

 



食養という言葉を広辞苑で調べてみますと、「食べ物に注意し、栄養になるものを食べて養生すること」とあります。

ここ数年、健康食ブームと称される多種多様なキーワードが世の中に賑わいをみせていますが、生活習慣病にちなんだ無農薬野菜を使ったオーガニック食品やスローフード、欧米化した食生活を見直そうという動きなどが主流になってきたなと感じる今日この頃です

 

 

そこで今回ご紹介したいのは、日本の自然食のルーツ “マクロビオティック” についてです。



マクロビオティックという言葉を皆さんはご存知でしょうか?
マクロビオティックは、マクロ+ビオティックの合成語で、語源は古く、古代ギリシャ語「マクロビオス」であり、「健康による長寿」「偉大な生命」とあります。

18世紀初頭にドイツのクリストフ・ヴィルヘルム・フーフェラントが長寿法という意味合いで使い始めました。

一方日本でも、「長寿食学」・「陰陽のバランスをとった食事による長寿法」と訳されていますが、これはもともと明治時代の食養医 “石塚 左玄” が、「ナトリウム(陽)とカリウム(陰)の二大元素が人体に決定的な影響力を与える。 食べ物の陰陽を調和させることこそが肉体と精神の健康に繋がる。」と説いたことに始まります。

 


★ 石塚 左玄 の食養 ★


 

  1. 食本主義        「食は本なり、体は末なり、心はまたその末なり」と、心身の病気の

                原因は食にあるとしたという考え。

 

  2. 人類穀食動物論   人間の歯は、穀物を噛む臼歯20本、菜類を噛み切る門歯8本、

                肉を噛む犬歯4本なので、人類は穀食動物である。

 

3. 身土不二       居住地の視線環境に適合している主産物を主食に、副産物を

               副食にすることで心身もまた環境に調和する。 

             (「郷に入れば郷に従え」といったその環境にあった食事)

 

  4. 陰陽調和        当時の西洋栄養学では軽視されていたミネラルのナトリウムとカリウ

                 ムに注目し、さらにそのバランスが過ぎれば病気になるとしたという

                 考え。

               

  5. 一物全体        一つの食品を丸ごと食べることで陰陽のバランスが保たれるという

                考え。


「白い米は粕である」と玄米を主食としてすすめた。

 

 

 

その後、石塚左玄の食養法と中国の陰陽論を説いた桜沢如一という思想家が現代科学に結び付けて解明され、食から宇宙を観る哲学をマクロビオティックと名付けたそうです。

 

彼は単なる食による長生き法を説いたのではなく、この世のあらゆる出来事が陰と陽のルールで動いていること、私たち人間が“ 陰陽のものさし” を身につけ使いこなすことで、健康で幸せな人生を送れることを、昭和の始め世界に向けて発信したのです。


ちなみに海外での展開と逆輸入について、ここで軽く触れてみたいと思います。
桜沢如一はこれを広めるべく1929年に渡仏、1960年代に渡米して、弟子達と共に「禅の思想である」と唱えて普及し、ニューエイジの信教者らにカルト的人気を博したそうです。

 


アメリカでは、ヒッピーたちの健康状態への関心と、従来の欧米型食生活が生活習慣病の増加をもたらしているとの反省から、1977年に「アメリカの食事目標(マクガバン・レポート)」が打ち出され、それを機に伝統的な和食への関心が高まり、同時にマクロビオティックの考え方も見直されるようになったのです。 現在ではアメリカ国営のスミソニアン博物館において、マクロビオティックに関する資料が医療の歴史の資料として永久に保存されています。

 

国内では、ここ数年前に歌手のマドンナや、トム・クルーズらが愛好家として雑誌などで紹介され、注目され始めました。

そして、健康食ブームに伴って、カフェができたり、ムックなどの各種出版物が刊行されたりするなど、注目が集まります。

2005年には、47~57年生まれの女性の1割以上が実践しているという面白いデータも出ています。


“ 1970年代、アメリカで日本食ブーム旋風を巻き起こしたきっかけはマクロビオティックなのです !! ”




ではここで、せっかくですので具体的にマクロビオティックに沿った、冬季に合わせた冬の献立づくりをご紹介したいと思います。

 

  ☆ 冬の献立ルール ☆

 


寒い冬はカロリーの高い油ものや煮込み料理で、体を温め細胞をやさしく活性化することが重要です。

まず主食ですが、おじややおかゆなど、消化が良く温かいものを時々組み込んでください。 

また、この時期ぜひ食べていただきたいものが、もち米をついて陽性度を高めたもちです。 

もちには寒さで縮こまり過ぎた細胞や内臓を柔軟に伸ばしてくれる働きがあります。 


おかずには、コトコト煮込んだうま煮やアツアツの鍋物が最高 !

根菜 ・ 白菜 ・ きのこ ・ 厚揚げ ・ 海藻 ・ こんにゃくなどいろいろな素材のうま味が合わさることで、それまでになかった深い豊かな滋味が誕生します。 

舌にも体にもおいしい味のハーモニーを楽しみましょう !

さらにくずあんをかけたり、くずでとじたりすると、おいしさも熱も逃げません。

冬の調理法に特におすすめします。 

ごまやくるみなど植物性脂肪の多いものも冬にはよく合います。

ただし、揚げ物や脂肪分の多いものを食べる時は、ゆずなど代謝を促すものを必ず添えてくださいね...

 


とここまで冬季の献立ルールを挙げさせていただきましたが、今後も春 ・夏 ・秋の献立ルールも時節に触れご紹介していきたいと思います !



実際に陰陽のバランスのとれた献立を考えたり、作るとなると、手間がかかったり煮込むおかずが多いので、ちょっとめんどくさいなと思う方もいるかもしれませんが、穀物菜食の料理では白米食の献立のように、あれもこれも品数を作る必要はないのです。

昔から「一汁一菜」と言われているように、主食が玄米であれば、おかずは味噌汁と季節の野菜料理一品に漬物だけで十分。

「おかずを何品も食べないと栄養不足になる」、「一日30品目食べないといけない」といった考え方は、白いご飯に足りない栄養分が多いからこそ出てきた“ 偏った常識 ” なのです



最後に、私も毎日これらの料理を実践しているとは言い難いですが、20代の後半から現在に至るまで、秋口から冬場にかけて必ずと言っていいほど、ストレスを溜めたり栄養バランスが崩れると、アレルギーが出てしまう体質に変わりました。
その頃から時間のある時や友達とお食事に行く時は、なるべくバランスの良い食事 ・ 運動を心がけるようになりました。

飽食の時代に育った私たち、そして食の安全が求められる今、より健全な食養のライフスタイルを今後も確立していきたいと思います。

 


アシスタント鍼灸師  木川 佳子

 










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