- 鈴木 克彦
- 株式会社マクス 代表取締役
- 建築家
対象:住宅設計・構造
写真は、板倉造りの住宅に使う材料(の一部)。
圧倒的なボリュームです。
材料の量(容積)では、通常の木造住宅の三倍近くになる事もあります。
壁となる杉は、厚板で、厚さは1寸(3cm)。
一枚ずつだと、組み立て作業が非常に時間がかかってしまうので、あらかじめ壁毎の長さで計算・切断されて、バラバラにならないように、錆びにくいガルバリウム鋼板を横から釘止めして、パネル状にしてあります。
この家の場合、柱や梁といった構造材料は、プレカットと言って、あらかじめ工場で機械加工されているのですが、やはりそれだけだと味わいがない…。
そこで、メインのリビングには、丸太の大黒柱と、太鼓梁と言って、丸い部分の両面だけ削った梁を化粧で見せる構造にしました。
この部分はもちろん手加工です。
この住宅は「大黒柱のある家」というのが設計のコンセプトです。
理由は順次ご紹介して行きますが、そもそも大黒柱とは何でしょう。
「大黒柱」の由来は、朝堂院の大極殿の柱という説・恵比寿大黒の大黒天にちなんだという説・国の中心を成す大国柱から転じたという説など諸説有るものの、正確な語源は不明です。
しかし、家の中心の柱であることにかわりはないです。
杉の丸太の大黒柱を中心に、家族が楽しく・仲良く暮らせる家、この家はそんなコンセプトに基づいています。
上棟風景は、その2に続きます。
また、ご紹介して行くこのお宅の完成見学会を行いますので、お近くの方はどうぞ。
詳しくはこちらをご案内下さい。