著作権法の平成24年改正 - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

村田 英幸
村田法律事務所 弁護士
東京都
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著作権法の平成24年改正

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平成24年著作権法改正  

 

 

1、著作権等の制限規定

平成25年1月1日に施行                                                            

付随対象物としての利用(いわゆる「写り込み」))30条の2

30条の3、

30条の4、                                                              

                                                              

                                                              

○ 付随対象著作物としての利用(著作権法30条の2)

(例) 写真撮影等において本来の対象以外の著作物が付随して対象となる、いわゆる「写り込み」

○ 許諾を得るための検討等の過程に必要と認められる利用(著作権法30条の3)

(例) 許諾前の資料の作成

○ 技術の開発又は実用化のための試験の用に供するための利用(著作権法30条の4)

(例)録音・録画に関するデジタル技術の研究開発・検証のための複製等

ただし、プログラムの著作物について、リバース・エンジニアリングはどうなのか疑問がある。

 

○ 情報通信の技術を利用した情報提供の準備に必要な情報処理のための利用(著作権法47条の9)

(例)サーバ内で行われるインターネット上の各種複製47条の9

 

 

国立国会図書館での利用に関する改正(著作権法31条1項3号・3項等)

 

(図書館等における複製)

第三十一条  国立国会図書館及び図書、記録その他の資料を公衆の利用に供することを目的とする図書館その他の施設で政令で定めるもの(以下この項において「図書館等」という。)においては、次に掲げる場合には、その営利を目的としない事業として、図書館等の図書、記録その他の資料(以下この条において「図書館資料」という。)を用いて著作物を複製することができる。

 図書館等の利用者の求めに応じ、その調査研究の用に供するために、公表された著作物の一部分(発行後相当期間を経過した定期刊行物に掲載された個々の著作物にあっては、その全部)の複製物を一人につき一部提供する場合

 図書館資料の保存のため必要がある場合

 他の図書館等の求めに応じ、絶版その他これに準ずる理由により一般に入手することが困難な図書館資料の複製物を提供する場合

 前項各号に掲げる場合のほか、国立国会図書館においては、図書館資料の原本を公衆の利用に供することによるその滅失、損傷又は汚損を避けるため、当該原本に代えて公衆の利用に供するための電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。第三十三条の二第四項において同じ。)を作成する場合には、必要と認められる限度において、当該図書館資料に係る著作物を記録媒体に記録することができる。

 

 

そのほか、

公文書等の管理に関する法律に関する法律の改正

 

 

 

 

著作権の保護強化

 

 

著作権法2条1項20号、30条、130条の2

 

 

(定義)

第二条1項  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

二十  技術的保護手段 電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法(次号において「電磁的方法」という。)により、第十七条第一項に規定する著作者人格権若しくは著作権又は第八十九条第一項に規定する実演家人格権若しくは同条第六項に規定する著作隣接権(以下この号、第三十条第一項第二号及び第百二十条の二第一号において「著作権等」という。)を侵害する行為の防止又は抑止(著作権等を侵害する行為の結果に著しい障害を生じさせることによる当該行為の抑止をいう。第三十条第一項第二号において同じ。)をする手段(著作権等を有する者の意思に基づくことなく用いられているものを除く。)であって、著作物、実演、レコード、放送又は有線放送(次号において「著作物等」という。)の利用(著作者又は実演家の同意を得ないで行ったとしたならば著作者人格権又は実演家人格権の侵害となるべき行為を含む。)に際し、これに用いられる機器が特定の反応をする信号を著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像とともに記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は当該機器が特定の変換を必要とするよう著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像を変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。

 

(私的使用のための複製)

第三十条  著作権の目的となっている著作物(以下この款において単に「著作物」という。)は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる。

 公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器(複製の機能を有し、これに関する装置の全部又は主要な部分が自動化されている機器をいう。)を用いて複製する場合

 技術的保護手段の回避(第二条第一項第二十号に規定する信号の除去若しくは改変(記録又は送信の方式の変換に伴う技術的な制約による除去又は改変を除く。)を行うこと又は同号に規定する特定の変換を必要とするよう変換された著作物、実演、レコード若しくは放送若しくは有線放送に係る音若しくは影像の復元(著作権等を有する者の意思に基づいて行われるものを除く。)を行うことにより、当該技術的保護手段によって防止される行為を可能とし、又は当該技術的保護手段によって抑止される行為の結果に障害を生じないようにすることをいう。第百二十条の二第一号及び第二号において同じ。)により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになった複製を、その事実を知りながら行う場合

 著作権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であって、国内で行われたとしたならば著作権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、その事実を知りながら行う場合

 私的使用を目的として、デジタル方式の録音又は録画の機能を有する機器(放送の業務のための特別の性能その他の私的使用に通常供されない特別の性能を有するもの及び録音機能付きの電話機その他の本来の機能に附属する機能として録音又は録画の機能を有するものを除く。)であって政令で定めるものにより、当該機器によるデジタル方式の録音又は録画の用に供される記録媒体であって政令で定めるものに録音又は録画を行う者は、相当な額の補償金を著作権者に支払わなければならない。

 

第百二十条の二  次の各号のいずれかに該当する者は、三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 技術的保護手段の回避を行うことをその機能とする装置(当該装置の部品一式であって容易に組み立てることができるものを含む。)若しくは技術的保護手段の回避を行うことをその機能とするプログラムの複製物を公衆に譲渡し、若しくは貸与し、公衆への譲渡若しくは貸与の目的をもって製造し、輸入し、若しくは所持し、若しくは公衆の使用に供し、又は当該プログラムを公衆送信し、若しくは送信可能化する行為(当該装置又は当該プログラムが当該機能以外の機能を併せて有する場合にあっては、著作権等を侵害する行為を技術的保護手段の回避により可能とする用途に供するために行うものに限る。)をした者

 業として公衆からの求めに応じて技術的保護手段の回避を行った者

 営利を目的として、第百十三条第三項の規定により著作者人格権、著作権、実演家人格権又は著作隣接権を侵害する行為とみなされる

 

 

 

平成24年10月1日に施行

1、著作権等の技術的保護手段の回避

現行法上、著作権等の技術的保護手段の対象となっている保護技術(VHSなどに用いられている「信号付加方式」の技術。)に加え、新たに、暗号型技術(DVDなどに用いられている技術)についても技術的保護手段として位置づけ、その回避を規制するための規定を整備。

 

2、私的な違法ダウンロードの刑罰化

私的使用の目的で、有償で提供等されている音楽・映像の著作権等を侵害する自動公衆送信を受信して行う録音・録画を、自らその事実を知りながら行うこと(違法ダウンロード)により、著作権等を侵害する行為について罰則を設ける等の規定を整備。

 

 

 

著作権法119条3項

 

第百十九条  著作権、出版権又は著作隣接権を侵害した者(第三十条第一項(第百二条第一項において準用する場合を含む。第三項において同じ。)に定める私的使用の目的をもって自ら著作物若しくは実演等の複製を行った者、第百十三条第三項の規定により著作権若しくは著作隣接権(同条第四項の規定により著作隣接権とみなされる権利を含む。第百二十条の二第三号において同じ。)を侵害する行為とみなされる行為を行った者、第百十三条第五項の規定により著作権若しくは著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行った者又は次項第三号若しくは第四号に掲げる者を除く。)は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 著作者人格権又は実演家人格権を侵害した者(第百十三条第三項の規定により著作者人格権又は実演家人格権を侵害する行為とみなされる行為を行った者を除く。)

 営利を目的として、第三十条第一項第一号に規定する自動複製機器を著作権、出版権又は著作隣接権の侵害となる著作物又は実演等の複製に使用させた者

 第百十三条第一項の規定により著作権、出版権又は著作隣接権を侵害する行為とみなされる行為を行った者

 第百十三条第二項の規定により著作権を侵害する行為とみなされる行為を行った者

 第三十条第一項に定める私的使用の目的をもって、有償著作物等(録音され、又は録画された著作物又は実演等(著作権又は著作隣接権の目的となっているものに限る。)であって、有償で公衆に提供され、又は提示されているもの(その提供又は提示が著作権又は著作隣接権を侵害しないものに限る。)をいう。)の著作権又は著作隣接権を侵害する自動公衆送信(国外で行われる自動公衆送信であって、国内で行われたとしたならば著作権又は著作隣接権の侵害となるべきものを含む。)を受信して行うデジタル方式の録音又は録画を、自らその事実を知りながら行って著作権又は著作隣接権を侵害した者は、二年以下の懲役若しくは二百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

 

 

 

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