「老後資金」より「住宅資金」が先決 - ライフプラン・生涯設計 - 専門家プロファイル

前野 稔
MC PLUS 代表
大阪府
ファイナンシャルプランナー

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閲覧数順 2016年12月04日更新

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「老後資金」より「住宅資金」が先決

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一般的に「人生の3大出費」と言われるものがありますが、何かご存知でしょうか?  
それは「住宅資金」「教育資金」「老後資金」です。  
  
この3項目は大きな出費となりますので、しっかりとした対策が必要となります。  
でも、この手順を間違えると将来とても困ったことになるリスクがあります。  
  
最近の個別相談のお客様で、生命保険での貯蓄をしておられる方がありました。  
その内容は、終身保険を活用した「老後資金」の貯蓄です。  
  
生命保険での貯蓄といえば、学資保険や個人年金保険などが思い浮かんできますが、
最近よくあるのが「低解約型終身保険」という保険商品での貯蓄です。

終身保険には、「解約返戻金」があり、解約時に受け取ることができます。

一般的に解約返戻金は払込保険料よりも少なくなりますが、「低解約型終身保険」は、
払込期間が満了(通常60歳か65歳で設定)すると、払込保険料より解約返戻金が多く
なるように設計されています。

払込期間満了後の解約返戻率をみると、お得感がありますので、保険会社では、
これを老後に解約して、老後資金として活用する方法をよく提案しています。

しかし、この保険に加入する際には、注意しなければならない点があります。
それは、保険料の払込期間が数十年と長期に及ぶことです。
 
長期の払込期間中には、住宅取得や子供の成長など、  
さまざまなライフイベントが待ち受けています。  
  
低解約型終身保険は毎月の保険料が決まっていますので、  
数十年に及ぶ払込期間中は毎月欠かさずに支払わなければ、  
契約を継続することができません。  
  
今後住宅ローンを借入予定のある方は、毎月の家計の中から、住宅  
ローンと保険料の支払いを両立させなければならず、教育費などの  
支出が重なる時期でも、どちらの支払いも滞ることはできません。  
万一、お子様の教育費が多額になったときは家計を圧迫するリスク  
が生じることになります。  
  
また、貯蓄があれば、住宅ローンの支払利息の削減や返済期間  
短縮のために、繰上返済ができます。しかし、この「低解約型  
終身」の解約返戻金は、これに活用することができません。  
  
つまり、長期固定の貯蓄(終身保険や個人年金保険等)で、何十年も先まで毎月  
定額のお金(保険料)の支出を確定させると、将来変動する支出への融通が利か  
なくなり、「住宅資金」や「教育資金」に影響を及ぼす可能性が出てきます。  
  
「老後資金」よりも「住宅資金」や「教育資金」が先決事項なのです。  
  
また、現在のような低金利の時代に生命保険などで長期の貯蓄すると、途中解約は  
不利になりますので、将来金利が上昇したときに、有利な金融商品が出ても、それに  
お金を移転しにくくなります。  
  
もし、どうしても保険商品で貯蓄をするならば、保険料の払込期間を10年程度にする  
など、払込期間を短く設定することができます。  
  
この方法であれば 、保険料の払込は10年で一旦満了し、この段階で解約しても損は  
しませんので、教育資金や繰上返済に活用することも可能ですし、他の有利な金融商  
品に資産を移転する、もしくはそのまま据え置きして老後資金に活用するなど、さま  
ざまな選択肢があります。  
そして、次の段階での貯蓄方法はあらためて検討すればいいのです。  
  
生命保険での貯蓄は、基本的に長期間の契約であることを再認識のうえ、
慎重に検討するようご注意ください。  

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