- 村岡 由紀子
- 襖design 代表 襖コーディネーター
- 神奈川県
- インテリアコーディネーター
襖紙と引手と椽(フチ)の取り合わせで、ふすまを愉しむことができます。
取り合わせの愉しみは、ふすまをつくる醍醐味。
それは、着物と帯と帯締めのコーディネートにとても似ています。
以前ご依頼をいただいた物件で、
名字に「竹」のつくご新築のお宅では〈竹の柄の襖紙〉に〈竹の引手〉を取り合わせ
ました。
設計の方の粋な提案です。
波の柄の襖紙に千鳥を飛ばしたり・・・
瓢箪(ひょうたん)の柄の襖紙に瓢箪の形の引手をあわせたり・・・
瓢箪は子孫繁栄、商売繁盛の縁起のよい柄です。
秋草模様の襖紙に、月のデザインの取り合わせも秋の月見を思わせて素敵です。
和のデザインには遊び心がいっぱいです。
最近は、塗椽より木地の椽(フチ)が使われることが多いようですが、ふすま紙と引手を上手に取り合わせて
塗椽で締めるコーディネートは上品です。
椽(フチ)は構造的には、耐久性や強度という面で重要な役割を果たしていますが、額縁のように全体の雰囲気を締める
という役割もあります。
まるで、帯締めと同じよう。(帯締めは帯をきちっと支えています。)
洋風のライフスタイルが多くなってからでしょうか、ふすまの景色を愉しむことも少なくなりました。
白っぽいふすま紙に白木の引手、そして木地椽のふすまでは何とも殺風景で残念な気がします。
ふすまの文様と引手のデザイン、そして椽をコーディネートして、日々の生活の中でふすまを楽しみませんか。
ふすまの打合せはとても愉しい時間です。
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