- 中村 英俊
- 株式会社第一広報パートナーズ 代表取締役 広報コンサルタント
- 東京都
- 広報コンサルタント
対象:広報・PR・IR
- 中村 英俊
- (広報コンサルタント)
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先週の8日、東京証券取引所は投資家の視点に立って企業価値向上に取り組んでいる上場企業を表彰する制度を新設すると発表。大賞を年1回選出する。
まず東証が自己資本利益率などの指標を元に投資家にとって魅力的な上場企業を200~300社程度選出し、その後経営者へのアンケートなどを通じて5~10社程度まで絞り込み秋ごろに公表。
その上で有識者などで構成する選定委員が経営陣への聞き取りや投資家による投票結果などを踏まえて大賞を選定。
狙いは上場企業に投資家を意識した経営を促すことで、国内外の投資マネーを株式市場に呼び込むことのようだ。
しかしこれで何が変わるのかは疑問視せざるを得ない。
確かに業績や投資収益率などは投資家にとって重要な情報であるが、そもそも大賞の対象となる様な企業を表彰したところで国内外の投資家から日本の株式市場が評価されるのか、または誰しも大賞をとろうと努力するのだろうか。
先般のオリンパスや大王製紙などのガバナンスの機能不全による不祥事が相次いだことも手伝い、日本の株式市場は投資家からの不信感を増幅させているのが現状と言える。
先月末に東証がコーポレートガバナンス強化に向けた上場ルールの見直しを発表したようであるが、もっと罰則規定も含めた厳しい措置を講じる必要がある。
安易な上場を防止するために上場基準を厳格化する、或いは不祥事を起こした企業に対し上場廃止などのペナルティを課すだけではなく、その不祥事を起こした企業の商法上の役員は5-10年は上場企業の役員には就けないなど上場企業の役員の責任自体に重責を課すことも必要と言える。
東証には市場第一部と二部、そしてMothersがあるが、基準を満たさない企業への逆指定替えなども含めた抜本的な改革なくして投資家からの信用は得られないのではないだろうか。
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