2010年廃棄物処理法改正の詳細(4) 維持管理情報の公開 - 企業のコンプライアンス - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

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村田 英幸
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閲覧数順 2016年12月07日更新

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2010年廃棄物処理法改正の詳細(4) 維持管理情報の公開

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法令改正 2010年 廃棄物処理法改正

約1か月ぶりの解説になりますが、平成23年2月4日付で環境省から発出された「環廃対発第110204005号、環廃産発第110204002号」の解説を再開します。

今回は、「廃棄物処理施設の維持管理に関する情報の公開」についてです。
http://www.env.go.jp/recycle/waste_law/kaisei2010/attach/no110204005.pdf


第四 廃棄物処理施設の維持管理に関する情報の公開
1 対象となる廃棄物処理施設
 維持管理に関する情報の公開の対象となる廃棄物処理施設は、次のとおりであること。
1) 一般廃棄物の焼却施設
2) 一般廃棄物の最終処分場
3) 産業廃棄物の焼却施設
4) 廃石綿等又は石綿含有産業廃棄物の溶融施設
5) 廃ポリ塩化ビフェニル等若しくはポリ塩化ビフェニル処理物の分解施設又はポリ塩化ビフェニル汚染物若しくはポリ塩化ビフェニル処理物の洗浄施設若しくは分離施設
6) 産業廃棄物の最終処分場

2 維持管理に関する情報の公表
 1に掲げる廃棄物処理施設の設置者又は管理者が公表しなければならない維持管理に関する情報は、法第8条の4等の規定により記録し、備え置かなければならないことととされている事項と同様の事項とし、当該事項の結果の得られた日等の属する月の翌月の末日までに公表し、当該日から3年を経過する日まで公表することとしたこと(規則第4条の5の2、第4条の5の3等)。
 公表方法については、インターネットその他の適切な方法により公表することとされており、幅広い関係者が当該情報にアクセスできるようにするという視点からは、原則としてインターネットを利用する方法が望ましいこと。ただし、連続測定を要する維持管理情報について、インターネットでの公表が困難な場合に、求めに応じてCD-ROMを配布することや、紙媒体での記録を事業場で閲覧させることなどについては、「その他の適切な方法」による公表に該当するものであること。

3 経過措置
 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律(平成9年法律第85号)による改正前の法第8条第1項等の許可又は届出に係る廃棄物処理施設については、当該施設の維持管理に関する計画の策定が義務付けられていなかったことから、これらの施設については、変更の許可を受け、又は届出をするまでの間は、維持管理に関する情報を公表する改正規定のうち、維持管理に関する計画を公表する部分については適用しないこととしたこと(改正法附則第4条)。



定期検査の受診義務と同様、
施設の維持管理情報情報の公開対象施設は、「焼却施設」、「石綿溶融施設」、「PCB処理施設」、「最終処分場」の4種類です。

既に公開を始めている企業が多いので、最終処分場などと取引をしている場合は、相手の処理企業のHPで実例を見ることが可能です。

意外にも、情報を公開する側の処理企業には、この情報公開義務は好評のようです。
これまで顧客の要請に対して、
大気や水質の測定結果など、一つ一つを抜粋して資料作成していた手間が大幅に省けるからですね。

また、虚偽内容を情報公開することに関しては今のところ罰則はありませんが、
いいかげんな管理しかしていない企業と、そうではなくしっかりとモニタリングをしている企業の差がわかりやすくなりますので、情報公開することによって、営業上の競争力に差が出ることも歓迎されています。

※だからといって、適当な情報のみを公開する企業が問題を起こしてしまうと、大気汚染防止法や水質汚濁防止法と同様に、廃棄物処理法も改正され、刑事罰が規定されるかもしれません。

その一方で、
最終処分場の残存容量など、処理企業にとってできるだけ公開したくはない情報も公開の対象となっていますので、痛し痒しの側面があるのも事実です。

全般的には、排出事業者と処理業者の双方に歓迎されている改正事項と言えるでしょう。

今後は、委託先処理業者選別の重要なチェック指標になります。