色彩選択のコツは「捨色の美学」 - 長寿命・200年住宅 - 専門家プロファイル

奥山 裕生
奥山裕生設計事務所 主宰
東京都
建築家

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閲覧数順 2016年12月06日更新

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色彩選択のコツは「捨色の美学」

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コラム

内装の色をクライアントと選ぶ際に、

基本的にオススメするのは、「捨色」です。

 

「捨色」というのは、色彩学の野村順一さんが提唱しているもので、

ある色を美しく見せるために、引き立て役となる色のころを言います。

峰松啓さんの著書の中でも「捨色の美学」として紹介されています。

インテリアの色配分の基本は、ベースカラー70%、メインカラー25%、

アクセントカラー5%と言われていますが、このうちのベースカラーを

「捨色」にすることが「捨色の美学」と峰松さんが述べられています。

私も常日頃、そのように考えておりましたので、

峰松さんの著書を読み、この「捨色の美学」という言葉に触れた時、

大変、感銘を受けました。

 

「捨色」の代表的な色は、ベージュで、

その代表的な空間が和室ということになります。

和室・洋室を問わず、この日本的な色使いに学ぶことが、

快適な住空間を創る上で、大きなヒントになるのではないでしょうか。

 

「捨色」は、筋肉の緊張を和らげる色と言われています。

野村順一さんの「色彩効用論」によりますと、

ライト・トーナス(筋緊張度)想定値は、

ベージュ、パステルトーン、青は、低く、「弛緩」反応。

黄色、橙、赤は、高く、「緊張・興奮」反応が出るそうです。

住空間は、やはりくつろぐ為の空間ですので、

緊張や興奮を促すような色使いはできるだけ避けたいものです。

私がよく設計する空間の素材は、

無垢の板、土壁、和紙などです。

いずれも捨色に近い色で、

ブラインドなどもベージュやアイボリー、あるいは木製を

オススメするようにしています。

アクセントカラーは、建築工事ではできるだけ使わないようにして、

インテリアの備品などで表現してもらうようにしています。

木と土壁の空間の中の飾り棚に、真っ赤なバラが一輪あると、

「捨て色」が引き立て役となり、思った以上に赤が引き立つものです。

また、食卓の上のペンダントライトにだけ原色を使うと、

空間が鮮やかに彩られます。

 

時々、冒険をして原色の壁材や扉材などを選択したくなる気持ちも

よくわかりますが、いずれ飽きがくるような気がいたします。

 

木や土壁などの自然素材そのものの魅力を再編し引き出しながら、

色の構成としては、それらが逆に、引き立て役となる空間構成こそ、

飽きの来ない豊かな住空間になるのではないかと思っております。

 

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