産業廃棄物の排出及び処理状況(平成20年度分) - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

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産業廃棄物の排出及び処理状況(平成20年度分)

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統計 産業廃棄物の処理状況

1月21日に配信したメールマガジンを転載します。

 


1月18日に
環境省から最新の「産業廃棄物の排出及び処理状況(平成20年度分)」が
発表されました。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13377



環境省の発表によると、平成20年度の全国総排出量は4億366万トン
前年の平成19年度より、約1,600万トン減少しています。


2年前の状況の統計調査ですので、少し現在の状況からかい離している感じ
がしますが、1,600万トン減というのは、近年まれに見る大きな減少幅で
した。


リーマンショックの影響で、2008年後半は生産活動が大変冷え込みまし
たので、その影響が大きいものと思われます。



業種別の排出量を見てみると

平成19年度         平成20年度
1位 電気・ガス・熱供給・水道業  電気・ガス・熱供給・水道業
2位 農業             農業
3位 建設業            建設業

と、上位3業種が産業廃棄物の排出量の大半を占める構図は相変わらずです
が、建設業のみが前年度よりも産業廃棄物の排出量が減っています。



また、産廃の各品目ごとの発生量を見てみると

平成19年度  平成20年度
1位 汚泥      汚泥
2位 動物のふん尿  動物のふん尿
3位 がれき類    がれき類

となっています。


「汚泥」は、前年度よりも約900万トン減少
「動物のふん尿」、は前年度よりも22万トン増加
「がれき類」、は前年度よりも30万トン増加
という結果でした。


建設業からの排出量は減っているのに、「がれき類」は前年度よりも増加と
いうのがかなり不思議な結果です。


建設系汚泥の排出量が激減したのでしょうか!?



今回の発表で特筆すべき点としては、最終処分量が1,670万トンと、前
年よりも344万トンも減少していることです。


ここ数年、最終処分量は年々減っているのですが、直近の最終処分費用の低
迷を考え合わせると、まだこの勢いは続きそうです。




最後に、日本全体での産業廃棄物処理フローをまとめておきます。


産業廃棄物 403,661千トン



__________|_____________   
↓         ↓            ↓
直接埋立する分   中間処理(焼却・    再生利用される分
破砕他)される分
7,184千トン 305,783千トン   90,694千トン
(2%)     (76%)        (22%)
|         |
|         |
|         ↓
|     中間処理後に残るもの
|     135,331千トン     
|       (34%)
|         |
|         |
|         |---→再生利用される分
|         |    125,813千トン
|         |      (31%)
|         ↓
|       埋め立てる分
|       9,516千トン
|        (2%)
|         |
|_________|



埋め立てられる分の合計
16,701千トン
(4%)

※各項目は、四捨五入してありますので、収支が合わない場合があります。