「平成21年全国消費実態調査」から何が見えるか - コラム - 専門家プロファイル

福岡 浩
有限会社業務改善創研 代表取締役 業務改善コンサルタント
神奈川県
経営コンサルタント
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「平成21年全国消費実態調査」から何が見えるか

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総務省「平成21年全国消費実態調査」(平成22年12月24日)から何が見えるか

この調査は、昭和34年から5年ごとに実施されています。私がこの調査結果に注目するのは、60歳代、70歳代の単身者、二人以上の世帯の消費動向や貯蓄残高、年収などです。

日本の少子高齢化が急速に進展していることは周知のとおりですが、それに逆こうするかのように、若年層向けのショッピングモールや郊外型ショッピングセンターの乱立が目立ちます。

 従来の商店街がシャッター通りになりつつある状態になって久しいが、益々高齢者世帯の生活が成り立ち難くなっているように感じます。しかし、この調査結果では、5年前の平成16年の調査でも同様に60歳代、70歳代の貯蓄残高は圧倒的に多く、二人以上の世帯で2130万円、2075万円でした。単身者世帯では、60歳代の男性で1387万円、女性1763万円、70歳代男性で1131万円、女性1540万円となっています。老後に備えて蓄えた預貯金、資産であることは言うまでもありませんが、これをどう使ってもらうかが問題です。特に高齢者単身者世帯の女性たちの貯蓄現残高が目立ちます。

 高齢者と言われる65歳以上の方々のうち、およそ15%は何らかの介護、支援が必要であり、大多数の85%の高齢者は自立した生活を続けています。この方々の消費を刺激できるれば、低迷する日本経済の活性化に寄与するのではないだろう。

 しかし、残念ながら製品・サービスを販売、提供する企業の多くは、従来の顧客対応で高齢者に対応しようとしたり、高齢者の中でも認知症や若年認知症の知識がないために、顧客としての対応が出来ないようです。毎年数回、企業のお客様相談窓口で電話対応している部門のマネージャー、管理者クラスの方々の勉強会に講師として呼ばれますが、彼らが困惑しているのは高齢者からの問い合わせやクレームの電話だそうです。そもそも、高齢者とどのように会話したらよいか、高齢者の特性やコミュニケーションがよく分からないまま、対応している現状があります。先進的な企業はすでにその対策に乗り出しているものの試行錯誤が続くなかで、効率的対応が前提の高齢者対応になっていないだろうかと気になります。

 介護サービスの業界ですら、対応力にバラツキがあり、サービスを提供されている要介護高齢者が混乱したり、不安を感じることが日常茶飯事。高齢者を顧客に商売している介護サービス事業所、介護施設の現場では対応力、コミュニケーション力のスキルが停滞している原因は色々とありますが、人材の定着率が低いことも一因だと言われています。

 総務省「平成21年全国消費実態調査」(平成22年12月24日)から見えてくるのは、60歳代、70歳代の高齢者は、2000万円ほどの貯蓄がありながら、老後の生活を楽しく豊かにするために使っていないのではないか、常に明日のために使おうと貯めているおカネがそのまま使いたいと思えないでいる状態が続いています。彼らは信頼でき、自分のために有意義な消費を提案してくれる親切な企業を待っているように思えます。

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