敷地購入時:土地の瑕疵を回避できるポイントと土地売買工程 - 賃貸契約・敷金・礼金トラブル - 専門家プロファイル

伴場 吉之
株式会社コルピソス 所長(代表取締役)
東京都
建築家

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対象:住宅・不動産トラブル

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敷地購入時:土地の瑕疵を回避できるポイントと土地売買工程

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 土地の瑕疵担保期間が3カ月であると 不動産業界の慣習でほぼ「決められている」と仲介業者から聞かされて、土地購入を断念したお施主さんがいたので、その時のアドバイスを問題のない範囲で書いてみます。

分譲マンションのデベロッバーの場合は、土地の売主もプロ同士って事も多く、
だいたい、土地の瑕疵は1年と聞いています。
その時、景気変動で1年過ぎたり、予想よりデカイ、地中障害(既存の基礎など)
が出て、たまに問題になるって聞いています。
売主の会社がもう、ヘタっていて、地障害の解体費が出なかったりとか、
まけてくれとかよく、愚痴を聞いてますね。
事業の予備費で、最後は賄うみたいです。

私が自宅の土地を買った時は、特約事項で、期限はなしで、地中障害が出た場合、
再度話し合うと一筆いれました。
今考えると、再度話し合っても、悪意があれば、
お金は出ないかもしれないので、ちょっと、甘いかもしれません。
ただ、売主が言ってた通り、地中障害はありませんでした。
いい人で良かったです。

逆に3か月と言うなら、設計や工事契約の準備をしていれば、
その3カ月以内に土工事をすれば、地中障害は発見出来ると思います。

自宅の土地77.88m2、2600万円は、夏頃見に来て、あーだこーだ言って、銀
行と交渉して、
10月末に土地契約、12月末決済で、翌年、5月ごろ着工でした。


経験から、こんな売買設計工事工程でいけば上手くいくと思います。

1.いい土地を発見、売主に申し込み、順番が1位になり、買えそうだ。
ここから、基本設計を開始
この時、銀行融資審査提出用に、簡単な基本設計図と概算見積が必要です。
ある程度、間取りを煮詰める作業と銀行審査を並行する。

2.銀行の貸出が決定、
設計契約して実施設計開始

3.土地売買契約、手付金を払う(うちの場合、100万円)
なるべく、決済を遅らす。ローンの支払い開始も遅れる。半年ぐらいがいいが、売主がOKと言わないと思う。
それか、地中障害費相当100~200万円ぐらい決済後、半年後払いにする。

地盤や工法にもよりますが、木造ですと地盤改良は60~80万円、あと解体費、重
機を入れると、すぐ50万円ぐらいでます。
ただ、重機を入れる、そん大きな基礎や地下室はさすがに、
売主も解ってると思います。事前に予想はつきます。
また、杭や地盤改良は地中障害がなくとも、地盤がわるければ、行う工事なので、
瑕疵と言うよりは基礎工事と思えば気分は晴れます。

決済が2~3か月後でも、実施設計は普通は終わります。
工事見積もりして、工事契約となると結構辛いです。

4.土地決済、移転登記、売買成立。
出来れば、土地の瑕疵を3カ月でなく、半年から1年にする。
ガチガチ、相見積もり、再度変更設計しても十分です。

ただ、設計が終わっていれば、概算見積で、
有る程度、工務店と工事費の当たりをつけていれば
3カ月でだいたい、工事契約して、着工出来ます。
そうすれば、土工事で瑕疵は発見できます。

ポイントはこの3項目のどれかが出来ていれば、問題は回避できます。
1.設計・工事見積もり準備をちゃんとする。
2.土地契約から決済日を延ばし半年にする。
3.瑕疵の保障期間を半年から1年にする。

2.3.の項目をどっちか、交渉して、守ってくれる不動産屋はたくさんいると思います。
いい土地で、売主が強硬で、でも、その土地が欲しい場合でも
1.を準備していれば問題ないです。

個人的には、分譲マンションは機能的で、売買も簡単でいいのですが、永続的な財産としてはどうか?と思います。
1代で住み切るなら、マンションでも良いのですが、1戸建は土地が残り、子孫にも受け継いでいけます。
そして、賃貸併用住宅ならば、造った賃貸部が稼いでくれます。好き嫌いはあると思いますが、ローンを返せる余裕があるならば、そんな仕組みも検討すると、将来、楽になり、子孫に残す財産が増えます。

気に入った土地のチラシをFAXいただければ、設計的なアドバスはします。
モノ造りは本来楽しいものです。
準備をして、せっかくの家づくり、楽しみましょう!

 

画像1は親戚の製材所で、芯持ち材を太鼓梁に製材したところです。

画像2は自宅4階のトップライトに乗ってる栗太郎です。その先の右手が世田谷ではめづらしい屋敷林、左手が世田谷唯一の超高層マンションの低層部が写ってます。

 モノを大切にしたい所長のブログ
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