- 鈴木 将樹
- 英語総合即戦学校
- 英語講師
対象:英会話
ここ数年で大手英会話スクールがいくつも倒産していますが、どうも理由は共通のように思います。
おそらくそれは、英語力が伸びない、話せるようにならない、ということでしょう。そもそも大手英会話スクールはバブル全盛のときに隆盛を極めた感がありますが、その頃は「習い事」として、英会話をたしなむ人が非常に多かったわけです。ところが、最近では習い事としてではなく、仕事で使えないといけないので、学校に通うという人のほうが圧倒的に多くなってきています。
要するに消費者のニーズが変わってきているわけですが、残念ながらそれに対応できなかったがために、倒産してしまったのだと思います。僕も大手英会話学校で働いていた経験がありますが、TOEICを受ける人が多くなってきているのにTOEICのテキストがなかったり、講師もTOEICを教えた経験がなかったり、ネイティブに至ってはTOEICがどんなテストかもいまいちピンときていない、という状況でした。TOEICは英語圏ではほとんど知られていないので仕方がないとは思いますが、それにしても消費者の側からすれば、そのような講師に教わってもなかなか効果は上がらないでしょう。
そもそも英会話スクールのレッスンは、ネイティブと話す授業を提供していますが、これは英会話の楽しさを追求したものです。もちろん、全然違う国の人と少しでも話が通じれば、嬉しいし、楽しい、わけです。しかし、これは伸びにはつながりません。スポーツで言えば、基礎体力をあげる前にいきなり試合、試合としているようなものです。別に伸びなくても毎回楽しければいい、という習い事の感覚であれば、これでもいいと思いますが、今学校に通おうと思っている人は本当に英語が必要な人がほとんどなわけです。伸びる授業を求めている人には合わないでしょう。
英語を話せるようになるためには、まず基礎体力が必要です。この基礎体力に当たるのが文法や単語なわけです。文をどうやって作るのか、まずは勉強しておかないと、いきなり実践の会話練習をしても話せるはずがありません。また、文を作る際の材料になる単語がなければ、これまた文は作れません。
どうもこの文法と単語の重要さを強調している学校が少ないように思います。これが、僕が独立して、文法と単語をしっかりと勉強する学校を立ち上げた理由でもあるわけですが。そもそも文法をしっかりと教えられる講師がいる学校も少ないのだと思います。ネイティブは、文法を勉強した経験がないので、教えられないのですが、それに気付いている人も少ないのかもしれません。
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