まいど!シュリンク包装屋さんの『最幸』な言葉(21) - コラム - 専門家プロファイル

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閲覧数順 2024年04月18日更新

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まいど!シュリンク包装屋さんの『最幸』な言葉(21)

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『かくすれば かくなるものと 知りながら』


●157年前、提督・ペリーが率いる黒船艦隊が日本にやってきた。それ
を境に日本中が蜂の巣をつついたような大騒ぎになる。

「外人などやっつけろ」という強気な意見や、これを機会に幕府を倒そうとする
革命思想家もたくさんあらわれた。
単なる野次馬も全国各地から集まってきて、江戸はちょっとしたパニックになる。

そんな中でひとり異質な青年がいた。彼は長州藩に属し、兵学を学び、
国防を考えるのが仕事だった。

青年はこう考えた。

あの沖合いに浮かんでいる黒船に乗り込むことができれば、アメリ
カへ行くことができる。それは"鎖国"という国法を犯すことであり、
失敗すれば打ち首か重罪になることは分かりきっている。
だが、かの国の実情を知り、欧米列強の強さの理由を学ぶことは
国防上極めて重要なことである。やるなら今、この時、このをおいてほかにない


●考えただけでなく、彼はその構想を仲間や弟子たちに語った。
多くの仲間は "素晴らしいアイデアだ"、と口々にほめ、感動してくれた。
勇気百倍を得てついにそれを実行する。彼の名は、吉田松陰

●船を操った経験が乏しく、苦労に苦労を重ねてようやく沖合いのペリーがいる
船に乗り込むが、結局、交渉は決裂してしまう。
アメリカへ連れていくことを断られ、陸にもどされた松陰。
陸地は幸い寒村だったので目撃者はいない。逃げる時間も充分あったが、
誠をつくす松陰の生き様は卑怯なまねを許さない。
結局、自首して幕府に捕らえられてしまった。

伝馬町(今の日本橋小伝馬町)の獄につながれるため、駕籠(かご)で護送される松陰。
高輪の泉岳寺にさしかかったとき歌をよんだ。
泉岳寺といえば、浅野内匠頭と赤穂浪士が葬られていることで有名である。

「かくすれば かくなるものと 知りながら やむにやまれぬ 大和魂」

字訳
こうすればこうなる、ということは分かっている。
だが、それでもやらねばならぬときがある。それが大和魂というものだ


と赤穂義士を讃えながらも、
それは自らをなぐさめ、鼓舞する句でもあった。

今年もの到来とともに・・・
僕自身を原点回帰させてくれるお祭がもうすぐだ。
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