設計料分は工務店の儲けになるだけ!! - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

野平 史彦
株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
千葉県
建築家
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設計料分は工務店の儲けになるだけ!!

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設計の作法 大きな木の下の家
「大きな木の下の家」は、工務店2社から見積もりを取った。

設計事務所が工務店を選定する場合、
まず、その選定基準となるのは、その工務店が設計事務所の仕事をした経験がどれだけあるか?
ということが基本的な要件となる。
設計事務所の仕事をした事のない工務店はまず使えない。
何故なら、そういう工務店の大工は設計図を読めない。
読めても、自分のやり易い様に勝手に変えてしまう。
現場がはじまると平均週1回ペースで現場監理に行くが、
その間に間違った施工をしたところを仕上げで隠されてしまうことも多い。
だから、設計事務所の仕事をしたことのない工務店は基本的に使わない。

今回、見積もりをお願いした工務店は、いづれも結構有名建築家が使っている工務店である。
一社はうちの町内会という近さで、以前から知っていたが、まだお願いした事はなかった。
しかし、結論として、やはり今回もお願いすることにはならなかった。

もう一社の方にしたのにはいくつかの要因がある。
1)見積もりの図面を取りにきた担当者が、模型に興味を持ったこと。
2)担当者本人が経営者であり、大工であること。
3)減額提案を持って来た事。
4)自分達の経費を落としても、この仕事がしたいと申し出てくれた事。

1)については、家づくりを楽しめる人だと判断できたから。
2)は、ひとりの顔で現場が動くということであり、それだけ現場での間違いが起き難いということ。
3)は、減額作業がし易い見積書を作り、どこをどうすれば、どれだけ落ちる、ということが分かり易い見積書で、何項目かの減額提案を作ってきてくれたこと。
4)工務店は設計料くらいの経費を落としても、充分ペーできる経費を見込んでいる。この部分は交渉事になるが、この仕事がやりたい、という熱意を持ってくれる工務店は設計事務所としてはありがたい。

最初に出て来た見積もり金額は、相当予算オーバーだったが、殆ど減額作業に苦しむ事無く、工務店の熱意で一気に落ちた。

設計料が惜しくて工務店に設計施工で頼む人も多いかと思うが、それは設計料分の儲けを工務店に与えていることに過ぎないのである。