米国経済10月号 - 保険選び - 専門家プロファイル

山本 俊樹
インテグリティ株式会社 
ファイナンシャルプランナー

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閲覧数順 2016年12月05日更新

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米国経済10月号

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  1. マネー
  2. 保険設計・保険見直し
  3. 保険選び
やさしい経済の話し 米国経済の話し

FOMCは更に上方修正 「景気は持ち直している」


9月22-23日に開催されたFOMCにおいては、政策金利は当然のごとく据え置きとなったが、景気の見方については上方修正された。声明文では、「経済活動は厳しい局面を経て持ち直している(picked up)」と、8月の「経済活動は底入れしつつある」から上方修正された。
8月のISM製造業景況感指数が52.9と上昇し、景気の良し悪しの分かれ目である50を19ヶ月ぶりに上抜けた。また、後で見るように住宅市場も底打ちから回復を示しており、明るい兆しが見え始めていることからこのように予想以上に強いコメントとなったものと思われる。しかし、一方で、「個人消費は安定しつつあるが、雇用情勢の悪化、低迷する所得、目減りする住宅資産、信用収縮などにより抑制されている。」「企業の投資活動も引き続き減少傾向になる」など慎重スタンスは継続されている。

また、政策金利は据え置かれ、国債購入についても現状維持とされたが、エージェンシーMBS(連邦政府の住宅債券−総枠1兆2500億ドル)とエージェンシー債(連邦債−総枠2000億ドル)の買取については、来年の3月期末にかけてペースを落として買い入れていくとし、国債以外の資産買い入れを終結させていく方針が打ち出された。この意味するところは、リーマンショックから機能停止していた住宅担保債権のマーケットが、住宅市場の落ち着きから再び機能し始めるであろうというプラスの意味合いと、反面、いままで住宅市場の回復の大きな要因であった住宅ローンの金利が上昇するのではないかというマイナス面が心配される。9月現在でFRBはMBS(住宅ローン債券)を約6900億ドル買い取っている(総枠の約半分)。これにより住宅ローン債券の金利が抑えられ、その債券金利を元に決められる住宅ローンの金利も当然低く抑えらてきた。これが住宅購入の拡大につながっていたのである。しかし、問題は、MBSの買取を止めた場合に誰がそれを買い取っていくのかであるが、FRBとしては、金融機関の機能も正常化してきており、再びモーゲージマーケットが復活できると見ているのではないだろうか。これを含めてFRBの出口戦略が今後も注目されることになる。

住宅市場の回復が景気の下支えに


さて、住宅市場の状況であるが、なぜ住宅市場が注目されるのかというと、ひとつはリーマンショックがもたらした影響が最も大きかった市場であるから、そして、個人資産の回復は個人消費につながるからである。さらに、過去の景気後退期を振り返ると、いずれも住宅市場の回復が景気のけん引役になっているからである。このように米国においては住宅市場が大きな意味をなし大きな役割をなしてきたのである。

8月の新規住宅販売は42.9万戸と前月比ベースでは5ヶ月連続のプラスとなった。前年比で見てもほぼ同様の水準にまで回復してきている。中古住宅販売は、448万戸と前月比では▲2.8%であったが、7月が+6.5%と大幅なプラスだった反動がきたものと思われる。しかし、前年比では既に水準を上回ってきている。
7月のケース=シスラー住宅価格指数(主要20都市圏を対象にした指数)は、前月比+1.6%と予想を上回る上昇を示し、3ヶ月連続でプラスとなった。もしこれで完全に住宅価格が底を打ったとすれば、2006年夏場のピークから30%強の調整だったことになる(日本は15年間で50%以上の地価下落であった)

このような住宅市場の回復は、個人消費にも大きな影響を与え、更に米国の景気の下支えになるものと考える。