米国経済09年9月号 - 保険選び - 専門家プロファイル

山本 俊樹
インテグリティ株式会社 
ファイナンシャルプランナー

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閲覧数順 2016年12月07日更新

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米国経済09年9月号

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やさしい経済の話し 米国経済の話し

ようやく「底打ち」宣言か・・・


8月11日、12日に開催されたFOMCの声明文において、景気については、「底入れしつつある」との認識を示した。6月の声明文では、「経済の縮小のテンポは減速」「金融市場の状況も改善」としていたところからかなり前進したといっていい。GMなどの問題により、二番底や更なる景気悪化懸念もささやかれていただけに、心理的にはかなり明るい兆しが見え始めた。

景気の変動をよく表す指標としてとして注目されているISM製造業景況感指数は、今年に入って上昇を続け、8月についに景気の良し悪しの目安となる50を超えてきた。8月のISM製造業景況感指数は、前月比+4.0%の52.9と事前の予想も大きく上回った。景況感が改善した業種も前月の6業種から11業種へと広がった(コンピューター・電子、金属製品、アパレル、電気機器・部品、輸送機器など)

自動車買い替え促進策が切れた後が心配


製造業の中でも自動車セクターは急速に回復しつつある。これは、7月以降に高燃費車を購入した人を対象に補助金が支給されており、その効果が表れている。自動車販売台数は09年に入ってから、1982年以来となる年率換算1000万台割れという状況が半年間続いていたが、7月に前月比+16%の年率1122万台と1000万台を回復した。さらに、8月には+25.3%の1406万台と大幅に増加した。7月単月で見ると13.8万台増加しているが、そのうちの10万台が促進策によるものであると推定されている。この促進策の予算は30億ドルで、8月2日時点で累計19億ドル、対象車は45.7万台に及んでいる。同じように推移すると仮定すると最終的にはこの促進策による自動車販売増は、72.2万台に達すると予想されている。これは、実質GDPを約1.3-4%引き上げる効果を持つ。

しかし、これだけ自動車販売は順調なのにもかかわらず、7月の小売売上高は前月比▲0.1%と小幅ながら悪化した。自動車を除く小売が▲0.6%と大幅に減少したためである。後で見るように、住宅価格の低下は止まったものの、雇用環境は消費を刺激するほど改善していないということが大きな問題であろう。

住宅市場は販売・価格とも底打ちか


さて、同じように政府の政策により住宅市場も急速に改善してきている。新築住宅販売(戸建て)は7月に年率43.3万戸と前月比+9.6%の大幅増。中古住宅販売も年率524万戸の+7.2%とこちらも大幅な増加を示した。新築、中古ともに4ヶ月連続増加であり、いずれもリーマンショックの前後の水準にまで回復してきているのである。
政府の住宅減税策とは、初回購入(過去3年間に住宅を保有していないもの)を対象に、住宅購入金額の10%(最大8000ドル)を税還付方式で支給するというもの。販売全体に占める初回購入者の割合は約30%に達していると見られる。

もうひとつ住宅市場で改善しているのが、住宅価格である。これレポートに何度も登場してお馴染みのケース=シスラー住宅価格指数(主要10都市圏を対象にした指数)は、6月前月比+0.7%と2006年5月以来はじめて前月比プラスとなった。
最後に雇用環境であるが、8月の雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比▲21.6万人と2ヶ月連続でマイナス幅が減少した。一時の▲74.1万人に比べるとかなり改善はしているが、07年12月からの累計で約680万人の雇用が失われている。


自動車購入促進策(既に完了)や住宅購入減税(年末まで)の効果が剥げ落ちた後の反動が怖いだけに、日本と同様、米国もこの雇用環境改善がなされない限り真の景気回復は望めない。