- 増井 真也
- 建築部門代表
- 建築家
対象:住宅設計・構造
写真に見えるのは杉の野地板です。この野地板も最近の家作りでは耐水合板などを利用することが多くなっていて、杉板を利用することはめったにありません。たまにほかの工務店の現場を見ていると、杉を利用していることを見かけることがありますが本当にまれな話です。
ではなぜ、杉を利用しないのか?おそらく考えられる理由は、合板で面を作ったほうが構造的に強くなること、面にしてしまうことで隙間がなくなり作業性が向上することなどが考えられます。
でも、構造計算をしている建築で水平面の剛性を火打ち梁などで確保している場合、それ以上に合板で水平耐力を増やす必要はありません。多くの材料を敷き詰めることで多少の作業性は落ちると思われますが、埼玉県にも杉の木はたくさん生えているのです。
屋久島の現場ではもちろんこうした部分にも杉を利用しています。画一的に既製品に頼るのではなく、臨機応変に地域の産物を利用する効した柔軟な考え方を大切にしたいものです。
ますいいリビングカンパニー
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