ベンチャー企業社長のための知的財産基礎講座(第2回) - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
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ベンチャー企業社長のための知的財産基礎講座(第2回)

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        ベンチャー企業社長のための知的財産基礎講座(第2回)
     河野特許事務所 2009年7月7日 執筆者:弁理士  河野 英仁


 2.商標とは
 あらゆるビジネスを開始する上で、社名、商品名及びサービス名が重要になることはいうまでもありません。商標は特定の商品またはサービスに使用する文字または図形等をいいます。例えば文字であればトヨタ自動車の「TOYOTA」、「LEXUS」、図形であればルイ・ヴィトン社の「LV」マークが例に挙げられます。その他、ケンタッキーフライチキンのカーネルサンダース人形のような立体的形状も商標として認められています。商標はユーザが商品またはサービスを選択する際の目印となるものであり、継続して使用することで経済的価値が上昇します。

 商標登録出願
 商標は特許庁に対し商標登録出願を行うことで独占排他的な商標権を取得することができます。出願に際しては、使用する文字、またはロゴを特定すると共に、当該商標をどのような商品・サービスに使用するか特定する必要があります。例えば商品「自動車」、「鞄」に使用するのか、サービス「自動車の修理」、「書籍の製作」、「企業の経営管理に関するコンサルティング」に使用するのか等具体的に特定する必要があります。

 審査の流れ
 出願したからといってすぐに登録されることはなく特許庁審査官による審査を経て、法定の要件を満たした場合に、商標登録されます。通常は半年から1年程度期間を要します。商標がありふれた名称である場合、他人の商標と類似する商標である場合、または、品質誤認を生じる商標である場合等は登録を受けることができません。
 何がありふれた名称かは使用する商品の種類によります。例えば石油会社シェルの貝のマークは商品「石油」に使用するからこそ識別力を有しますが、この貝のマークが漁業に用いられた場合、識別力がないものとして登録を受けることができないでしょう。
 審査官は登録が認められないと判断した場合、拒絶理由を通知します。弁理士はこれを受けて意見書及び補正書を提出し、反論を行います。審査官は拒絶理由が解消したと判断した場合、商標権を付与します。

 権利取得後は?
 商標権が発生した場合、第3者の紛らわしい商標の無断使用を排除することができます。第3者が無断で使用した場合、差し止め請求権及び損害賠償請求権を行使することができます。商標権の存続期間は10年ですが、費用を支払い、更新を繰り返すことで永続的に権利を所有することができます。なお、10年分を一括納付するのではなく、5年毎の分割納付も可能です。

(第3回へ続く)


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