建築基準法での通し柱の規定 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

安藤 美樹
有限会社安藤美樹建築事務所  取締役
東京都
建築家

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対象:住宅設計・構造

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建築基準法での通し柱の規定

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Q&A、相談に対しての補足説明
先日、Q&Aで、通し柱の質問がありました。

http://profile.ne.jp/fs/andu/qa/detail/32268



今日は、建築基準法の規定のご紹介をさせていただきます。(Q&Aでの回答は文字数や画像に制限があるため、補足させていただいております。)


'建築基準法施行令第43条5号'に 通し柱 の事が書かれています。

以下に示します。

階数が2以上の建築物におけるすみ柱又はこれに準ずる柱は、通し柱としなくてはいけない。

ただし、接合部を通し柱と同等以上の耐力を有するように補強した場合においては、この限りではない。

'建築物の構造関係技術基準解説書'において、以下のような解説がされております。

   建築基準法施行令第43条5号 は、2階建て以上の建築物においては、
   すみ柱又はそれに準ずる柱を

   1、通し柱とする。

   2、管柱をつないで用いる場合は、その継手部を補強する

   ことを要求している。



   一般に在来軸組構法におけるすみ柱には、床位置で2方向から横架材が
    
   差し込まれるため、その部分での断面欠損が大きい。近年、柱の断面寸

   法が小さくなる傾向があり、そのため、通し柱の床位置における有効断

   面積は小さくなるため、断面寸法の小さい柱を使う場合は通し柱とする。


   なお、管柱をつなぐ場合は、『  通し柱と同等以上の耐力を有するよ

   うに補強する 』 ことが必要である。


   具体的には、水平力が作用したときの上下階の間に生ずる引張力に充分

   抵抗できるように、上下階の柱間を帯板金物等により緊結する。

   上下階の柱の接合を横架材を介して行う場合は、横架材の繊維直角方向

   の引張りの検討をしておく必要がある。




PS:写真は建て方の日の写真。
   次の日から、金物、筋交いなどの木工事が続きます。
   このお宅は、すみ柱を通し柱としています。 

すみ柱は、地震や台風時において、かなり大きな力が、かかります。構造計算での詳細な詰めの重要性を痛感します。

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有)安藤建築事務所 一級建築士事務所 
安藤美樹 川原由也 
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