政府、食品廃棄物の抑制のために罰則を導入か? - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

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閲覧数順 2016年12月04日更新

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政府、食品廃棄物の抑制のために罰則を導入か?

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政府、食品廃棄物の抑制のために罰則を導入か?




 日本経済新聞の3月10日付朝刊に、「食品廃棄に抑制目標」という記事が掲載されました。

 NIKKEI NET 食品廃棄削減、外食産業などに数値目標 政府が10年度にも


 記事(上掲の「NIKKEI NET」では触れられていません)では、「2006年度に発生した食品廃棄物の量は1,100万トン、そのうち半分強が何らかの形で再生利用されている」と解説されています。

 確かに、統計的に再生利用率を均すとそのとおりなのですが、実態はもう少し複雑です。

 農林水産省が発表している、平成18年度の「食品廃棄物の発生及び処理状況」をご覧いただくと、食品廃棄物の再生利用実態は、大半が「飼料化」と「肥料化」のみであり、その2つの処理だけで再生利用の大半(46%)を占めていることがわかります。

 ただ、ゴミをバンバン出して、それを必死に再生利用するよりは、ゴミそのものを削減する方が環境にも良いことは自明です。

 そのため、今まであまり手を加えてこなかった「発生抑制」に、農林水産省は本気で乗り出すことを決めたようです。


 しかしながら、個人的に少し気になる点としては、「発生抑制目標と大幅にかい離した企業」に対して罰金を科すことも検討していること。

 もちろん、「目標未達」即罰金というわけではなく、
 「目標未達」→「是正勧告」→「勧告無視」→「罰金」という流れを経た上での話となるはずですが

 いずれにせよ、発生抑制をしない企業に罰金を科すことには違いがありません。



 ここで思い出してほしいのが、一昨年の製紙業界の「リサイクル率の偽装」

 最初から不可能な基準を課し、それを満たせない会社には罰金!と脅すだけでは、再び数値偽装の嵐を招くだけでしょう。

 罰金で脅すのではなく、「発生抑制に成功した企業事例」を国が率先して宣伝してあげるだけで、健全な企業努力が生まれるように思うのですが・・・



 形にこだわるあまりに、「廃棄物の発生抑制」という本来の目標を見失わないようにしていただきたいものです。