- 中野 博
- 株式会社エコライフ研究所 代表取締役
- 埼玉県
- 経営コンサルタント
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
「ね、パパ、このことを大人はみんな知ってるの?」
「うーん、知らない人が多いんじゃないかな。学校ではおそらく教えてくれないだろうしね。
今度はお医者さんでも教えてくれない、健康と住宅の関係を話してあげよう。いいかい、少し難しくなるから、よく聞くんだよ。あーそうそう、ここでも図解しようね。断熱材が入っていない家では冷暖房代が高くつくという理由から、誰もいない部屋は、無駄だと思って、消している場合が多い。実はここに落とし穴があるんだ。」
「え、どういうこと?」
「たとえば、今のような寒い冬だと、寒い部屋と暖かい部屋という感じで家の中に温度差が生じる。前の家ではそうだったから、わかるよね。」
「うん、お風呂から出たら寒かったり、寝る部屋に行くまでの廊下が寒かったり、朝起きたら寒くて起きれなかったけど、この家はそういうことがないから、最初は驚いたよ。
友達が遊びに来ても、よくその話は出るよ、何でどこ行っても暖かいの?って」
「特に冬の問題として、怖いのが、結露の問題だ。結露というのはどこにでもある水蒸気の移動によって発生する。水蒸気は温度の高いところや低いところへ移動するという習性があるから、暖房をつけている暖かい部屋から、暖房をつけていない寒い部屋へ水蒸気は移動する。このために、温度差が激しい寒い部屋には結露が発生してしまうんだ。前に住んでいた家では、北側の寒い部屋にはいつもびっしょりと結露でぬれて大変だっただろう。」
「そうよね、結露を拭く仕事もママの仕事だったから、大変だっわよ。何度拭いても結露は出るし、おまけにクロスやサッシの周辺はカビまで生えてくるし、ほんと、大変だったわ。この木の家に引っ越してからは一度も結露はでていないから、ほんとすごい家だと感心しちゃう。」