東京都現代美術館がある木場公園内に出来た特設会場の中はお芝居を待つ人でいっぱい。
そして待ちくたびれたころに入場となりました。
最新作は”生命と自由”がテーマとか。
前回の瞑想を思わせる静かな印象とは間逆の様相です。
素晴らしく調教された馬とその使い手が、文字通り人馬一体となっての演技が続きます。
躍動感と疾走感溢れる作品でした。
演技をするというより、会場全体を鼓舞し続けるといった感じ。
馬の走る姿はとても美しく、目は優しさをたたえ続けています。
拍手をしすぎて手が熱く、痛くなってしまいました。
最後にはノリノリで掛け声まで掛けてしまいました。
一人で行って来たにもかかわらず。。。
そして観終わった帰りの電車で、あることを考えていました。
それはフランスの画家、エゴンシーレの若いころの作品とエディットシーレを描いた作品。
若いころの作品には才気あふれるもどこか危うい、壊れそうな心境が描かれているのに対して、
妻となるエディットシーレは同じ画家が描いたとは思えないほど、安らかな印象を持ちます。
15年以上も前にパリで見たZingaroの魂を揺さぶるような内面の追求に対して、
今回の作品は”人生謳歌”一色でした。
作者バルタバスの人生にもまた、変化が訪れているのでしょう。
1800人以上も収容できる特設会場がだんだんと
拍手で満たされていく様子に、病みつきなりそうな魅力を感じてしまった、
そんな夜でした。。。