- 河野 英仁
- 河野特許事務所 弁理士
- 弁理士
対象:企業法務
- 尾上 雅典
- (行政書士)
- 河野 英仁
- (弁理士)
河野特許事務所
知っておきたい特許の話(7)
弁理士 河野登夫
5.事前調査の重要性
「検索項目選択」はプルダウンメニューになっている。そのなかから「要約+請求の範囲」を選ぶ。そして自分のアイデアの技術分野、製品名、工夫部分など、アイデアを特徴づける単語を「検査キーワード」に入力して「検索」してみると良い。
3つの「検索項目選択」のそれぞれに入力した単語間の検索条件はANDに固定されているが、同一の項目内に入力する単語は複数の入力が可能(キーワード間にスペース)であって、条件はORまたはANDに切り替えられる。
検索結果の数が多すぎた場合は、条件を変更する。
例えば「検索項目選択」のプルダウンメニューから「公開日」を選んで「2006?」のように年度ごとに検索をするなどの手法を取ればよい。「ヘルプ」メニューもわかりやすいし、電話で質問に答えてくれるヘルプデスクもある(トップページ参照)。
自分で「特許電子図書館」を使えると有る程度の判断ができる。しかし重要な案件については専門のサーチャーの手助けを借りる方が安心である。
中小企業の場合は特許出願に関する先行技術調査を無料で受けることができる制度が有る(特許庁ホームページ参照)。但し特許出願済みの案件に関しての制度なので、審査請求の適否判断用と言うことになる。
従来の事業の延長上にある開発技術については、それまでの経験則に照らして、特許権侵害のおそれがあるかどうかは、特に調査をする迄もないことが多い。しかし、新規分野に参入する場合には、特許調査は不可欠である。順調に売れ出した矢先、特許侵害を伝える警告状が舞い込み、製造、販売の停止に追い込まれ、開発費用、金型投資などをフイにすることがある。開発準備段階での特許調査が望まれる。
調査結果の分析のうち、他人の権利の侵害に関することは弁理士に依頼することが肝要である。素人判断では無用のリスクを抱え込みかねない。