KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか(4)(第5回) - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

河野 英仁
河野特許事務所 弁理士
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村田 英幸
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(弁護士)
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閲覧数順 2016年12月08日更新

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KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか(4)(第5回)

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KSR最高裁判決後自明性の判断は変わったか?(4)(第5回)
〜阻害要因(Teach Away)があれば自明でない〜  
河野特許事務所
米国特許判例紹介
Andersen Corp.,
Plaintiff-Appellant,
v.
Pella Corp. et al.,
Defendant-Appellee.
                       
                       2009年1月30日 弁理士 河野 英仁
                
 
(3)2次的考察
 CAFCは2次的考察を行ったとしても、自明でないと判断した。2次的考察とは、商業的成功、長期間未解決であった必要性、他人の失敗、予期せぬ効果、被告による模倣、及び、他人による称賛等である。本事件においてCAFCは、長期間未解決であった必要性、他人の失敗、及び、予期せぬ効果に関し、評価を行い自明でないと判断した。

 被告は数十年間防虫網の視認性を低減することに失敗しており、また地裁の判決後、視認性を向上させた防虫網に関し米国に特許出願していた。以上のことからCAFCは、「長期間未解決であった必要性」の存在を認め、また、「他人の失敗」が認められると判断した。さらに、被告自身も当該特許出願にて驚くべき発明の視認性「効果」を認めている。

 以上のとおり、先行技術の範囲、阻害要因及び2次的考察を総合的に考慮すれば、防虫網の設計当事者が防虫網にTWPメッシュを採用することは自明でないと判断した。

5.結論
CAFCは、612特許が無効であると判断した地裁の判断を取り消し、本事件における判示事項に従い、再度審理を行うよう命じた。


(第6回につづく)
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