統合医療とは? - マッサージ・手技療法全般 - 専門家プロファイル

吉川 祐介
Wecareカイロプラクティック&ナチュラルケア 院長
カイロプラクター

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対象:マッサージ・手技療法

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(カイロプラクター 博士(健康科学))
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閲覧数順 2016年12月04日更新

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統合医療とは?

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  1. 心と体・医療健康
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補完・代替療法について 統合医療

統合医療の意味



統合医療には、いくつかの考え方があります。

ひとつは研究者や各科の専門医など、異分野の専門家が協力し合うというものです。

もうひとつは、総合的に健康を増進させるという考えに基いて、現在医療制度の主流となっている西洋医学にカイロプラクティックや東洋医学をはじめとした代替療法を組み合わせ、医師を中心に治療を行うものです。

統合医療の流れは、アメリカで1990年代にはじまり、ベストセラー「癒す心、治す力」などの著作で有名なアンドリュー・ワイル医師らが活躍しています。

日本でも、渥美和彦先生を理事長とする「日本統合医療学会」では漢方や鍼灸などの伝統医学、指圧、マッサージ、カイロプラクティック、ヨーガ、気功、ハーブ(アロマテラピー)、ホメオパシーなどの専門分野があげられ、教育、研修の実態、カリキュラム、認定医師の資格などについて検討が行われています。また東京女子医科大学の「国際統合医科学インスティテュート」などが発足するなど、その流れは確実にはじまっています。



注目されはじめた代替療法



では、なぜ西洋医学の医師たちが代替療法に目を向け始めたのでしょうか。

一つの理由は、医療費の高騰があります。医療費を高騰させているのは、高額の検査機器や長期にわたり使われる薬剤です。とくに、ガン・心臓病・脳卒中の三大疾病の予備軍とも言うべき生活習慣病を減らすために、多大な予算をつぎ込んできましたが、病気は増え続けています。そこで、そうしたものが必要がなく、利用コストの低い代替療法であれば、医療費を抑制できるのではないかと考えたわけです。

もうひとつの理由は、西洋医学が苦手とする分野に代替療法が有効ではないのかという期待があります。西洋医学の考え方は、人間をメカニズム、つまり「精密機械」としてみることです。そのおかげで、感染症、外科手術、救命救急分野では、めざましい成果を上げています。

一方、機能的慢性症状や生活習慣病などに対しては、メカニズムの解明がその克服になかなか結びつきません。そこで、メカニズムに対して人間を一個の全体としてとらえる「ホーリズム」を思想に持つ代替療法が注目されました。


代替療法の分類



ところで、代替療法にはどういったものがあるのでしょうか。CAMUNetを主催する上野圭一氏は、次のような分類*1をしています。

①各国の伝統医療(漢方、鍼灸など)
②現代医学に対抗して生まれた比較的新しい医学大系(カイロプラクティックなど)
③民間療法(真向法など)
④その他の心身相関療法(アレクサンダーテクニックなど)


代替医療の特徴



これらの多くに共通するのが、「自然治癒力」を賦活するという考え方です。自然治癒力の存在は、生きている私たちが直感的に感じていることと思います。

しかし、自然治癒力を科学的に説明しようとしても、うまくいかないようです。そのため、医学的にはその存在はひとつの理念として語られていましたが、一部の医師たちのなかから、自然治癒力をもっと積極的に利用しようという考えが生まれてきています。それが統合医療です。


代替療法の問題点



今日の日本では、さまざまな代替医療が行われています。その市場規模は、年間1兆円に達すると推定されています。しかし、健康増進へほんとうに貢献しているかどうかは、正しく評価されていません。

今後は、代替療法のひとつひとつが健康増進に真に価値があるかどうか、有効性を科学的に検証して、より良い治療、または病気の予防に役立てることを目指す必要があります。

東京女子医科大学では、「国際統合医科学研究・人材育成拠点の創成」と題するプログラムに基づき国際統合医科学インスティテュート(IREIIMS)が設立され、大学院に統合医科学分野が、また、医療従事者を対象とするチーム制統合医科学育成コースが設立されました。

わたしも、その統合医科学人材育成コースの7期生として参加しています。

代替療法従事者が医師に協力して、国民の皆さんの健康ケアをするようになる日が近くに来ているかもしれません。


吉川祐介
Wecareカイロプラクティック&ナチュラルケア
*1「いまなぜ「代替医療」なのか」上野圭一・CAMUNet著