どこが違う?
「ブラック企業」と呼ばれる一連の会社群があります。
厚生労働省も「若者の「使い捨て」が疑われる企業等への取組を強化」 (同省HP)
しているようです。
このような企業がなぜ跋扈するのか?
「ブラック企業」と批判される企業が生まれる背景の一つに過度な安売り競争がある。
参入障壁が低く競合が次々と現れる飲食や小売りなどの業界は構造的に価格競争に陥りやすい。
人件費も圧迫されるので一般に労働時間が長く、雇用も給料が安い非正規労働者が多い。
(2015年1月9日、日本経済新聞)
確かにそういう面はあるでしょう。
でも安売り競争はどこにでもある話しであり、
どの企業にも当てはまりうる。
その意味で全ての企業がブラックになってもおかしくないのに、
実際には「ブラック企業」と「そうでない企業」に分かれる。
何故でしょうか?
答えは「上司や経営者」にある、
と私は考えています。
・ 嫌なことや汚れ仕事は部下に丸投げ。そして自分はさわらない。
-そんな上司や経営者。
・ 社員たちにやらせ得られた果実は上司のもの。部下にはあげない。
-そんな上司や経営者。
こういったことが、
お金だけでなく労働時間や精神的なことなど「働くことに関する全て」
についてまわる。
ブラック企業には、こういう日常があるのではないでしょうか。
◆ 理不尽を押し付けるにしても、相手に対する配慮がきちんとある。
◆ 「さすがにそれはまずいでしょ」という状況になったら、それを止める。
◆ 自分が他人に言っていることは、当然のことながら自身もそれを実行する。
・・・そういう会社は「健全に厳しい」普通の会社です。
ブラック企業と普通の会社の差。
それは、上に立つ者の「人間としての差」にある、と私は考えます。
(中沢努 http://www.pensee.co.jp/peculiarity/index.html 「考えるための素材」 0004)
[注]
この文章は、2015年1月13日にブログ(システムトラブルで現在は消滅)で公開したものを
本サイトで改めて公開したものです。
1.お知らせ
筆者の教養・リベラルアーツ教育が、東京大学の後にNHKで紹介されました。
(PDFリンク) http://www.pensee.co.jp/brochure/pensee_liberalarts.pdf
2.専門用語を使わないリベラルアーツ研修/教養研修
◆ プラトン、カント、ヘーゲル 「人格教室」 http://www.pensee.co.jp/sercive/character.html
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◆ マルクス、フッサール、実存主義 「人間的行動」 http://www.pensee.co.jp/sercive/action.html
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