窓の配置の仕方で季節を感じる - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

村上 春奈
村上建築設計室 
東京都
建築家

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対象:住宅設計・構造

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窓の配置の仕方で季節を感じる

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日々寒くなり、いよいよ冬が近付いてきましたね。

先月末、友人の結婚式でタイに出かけていたのですが、日本に帰ってくると、すっかり木々の紅葉が深まっていました。留守をしていたのはたったの1週間なのに、一年中気温があまり変わらないタイなどと違って、日本の季節はこんなに変わりゆくんだ…と、しみじみ感じました。
この季節に外を歩くと、紅葉のグラデーションを眺め、落ち葉を踏みしめる足裏の感触や音を感じながら、美しい日本の秋を味わえることに、純粋に感謝してしまいます。
この季節の移り変わりを毎日何気なく感じられる家というのは、とても豊かな家だと言えるのではないでしょうか。

日々の忙しさやテレビなどに目を取られ、つい外の風景に目をやる余裕がなくなっている方も多いかと思いますが、たとえば、窓から大空を眺めるだけでもいいと思います。
空は色や透明度、雲の様子などが刻々と変化し、夜には星空が広がり、また季節も感じさせてくれます。普段、窓から外を見ても空気が濁って遠くまで見渡せないはずが、冬には遠くの山が臨めたり、星空がよく見えたり、そんな経験をされる方も多いのでは。

家を設計するにあたり、生活動線の視線の先に、空が見られる窓を設けたり、四季の移ろいを感じる植栽を眺められる窓を設けたり、お風呂に入りながら星が見られたり。そんな工夫をすることで、生活の中で四季を感じる機会はずっと増えると思います。

村上建築設計室