田園都市レッチワース・ガーデン・シティを訪ねました。
レッチワース・ガーデン・シティはロンドンから北へ50kmほどに位置する緑に囲まれた美しい田園都市です。
東京、田園調布のモデルにもなりました。
かつて、英国では産業革命をきっかけに人々は田舎を離れ、都会に集中。
都会は急激に人口が増加しました。
その結果、環境が悪化した都会をみたイギリスの社会学者、E・ハワードは、理想の都市環境として田舎に職住接近の都市を提案しましたが、その第一号がレッチワース・ガーデン・シティです。
レッチワース・ガーデン・シティは広場に市庁舎、博物館、音楽堂、劇場、病院などを設け、その外周に住宅と商店街、その周囲に工場と農園がある職住接近をコンセプトとしたコミュニティです。
都市計画の1つとして、女性を尊重し、女性が働きやすい職場をつくろうと最初にコルセット工場ができ、女性の地位向上に貢献しました。
ここには託児施設も併設されました。
今も建物が残っていて、現在はテナントが入っています。(写真)
現在の入居状況は100%とか。
レッチワースの駅はとてもかわいらしい小さな駅で、白の窓枠のあるレンガ造りです。
ホームのベンチはパープル。トイレのドアは鮮やかなブルー。
よく手入れされた芝生もあります。
通過していった電車は鮮やかなブルーのベースにチェリーピンクのドア。
まるで絵本を見ているようでした。
街は豊かな緑に囲まれ、ところどころの赤紫色の葉のコッパビーチがアクセントになっています。
住宅は、1棟に2世帯が住むセミ・デタッチ。(写真)
1軒の床面積は50平方メートルほどだそうです。
どの家にも玄関先にこじんまりとした庭があり、そこに可憐な花が咲いていました。
ここでは、築100年以上の住宅も評価され、流通しています。
ひとびとは、住いを手入れし住宅の価値を高めながら、誇りを持ってすみ続けているそうです。
商店街には不動産屋さん、家具屋さん、カフェ、スパーマーケットなど様々なショップがありましたが、そこに日本でいう100均、「99pence only」と看板を上げているショップがあったのには笑ってしまいました。