ワクチンを打つなら午前中に - ペットの医療・健康全般 - 専門家プロファイル

アレス動物医療センター 院長
富山県
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ワクチンを打つなら午前中に

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健康管理 予防

 犬にせよ猫にせよ年に1回混合ワクチンの接種が必要です。

 

 いやワクチンは2,3年に1回でいいはずだ!

 いやいや、やっぱり毎年接種すべきだ!!という議論は置いておいて(それはまた難しい話になりますので)、少なくとも接種する必要はあるのです。

 

 このワクチン、いついかなる時にも接種して良いかというとそうではありません。

 

 もちろん人間のワクチンと同じように、元気食欲があるときでなければ、という健康上の問題もありますが、接種すべき時間と接種すべきではない時間があるのです。

 

 それはその日1日飼い主さんが時間にゆとりのある、午前中に打つべきだ、ということです。

 

 これはなぜかというと、万一副作用が出た時のことを考えて、ということなのです。

 

 犬、猫のワクチンも人間のワクチン同様、副作用が出ることがあります(これはワクチンにかぎらず、あらゆる注射、飲み薬も含めてですが)。

 注射を接種した日1日しょんぼりしていた、注射を打ったところを触ったら痛がった、という軽いものから、ムーンフェイスという蕁麻疹で顔がパンパンに腫れるようなショッキングな症状、もっとひどいものでアナフィラキシーショックという命にかかわるような急性症状が出ることもあります。

 

 ワクチンの種類にもよりますが、うちの動物病院が扱っているワクチンは、メーカーが公表しているところで10万匹に3~5匹位の割合と言われています。

 

 ただこれはワクチンの副作用が出た時に、動物病院がメーカーに報告した数であり、実際はもっとあると私は思っています。

 

 うちの患者さんでは過去10年の間にアナフィラキシーショックがでた犬が2匹、ムーンフェイスがでた犬が10匹、ムーンフェイスがでた猫が1匹でした。

 当院に登録されている犬が10000匹位ですから、うちの病院での割合だと1000匹に1匹の割合ということになると思います。

 10万匹に3匹とか言うと、なんかもう宝くじの世界のように感じますが、1000匹に1匹となると、ないことはない数、ということになります。

 

 アナフィラキシーショックが起きるのは通常ワクチンを打って10分以内ですので、症状が出るとしたら、動物病院の待合室で出ることが多いはずです。

 そういう意味では、ワクチンを打ったあとはすぐに帰らずに、待合室や車の中で10分ほど様子を見てから帰宅したほうが安全かもしれません。

 

 ただ、ムーンフェイスなどの副作用はワクチン接種から5~6時間経ってから起きることが多いのです。

 そうすると例えば夕方の6時頃にワクチンを接種すると、夜中の0時などに発症する可能性があるわけで、飼い主さんがそれに気づいてあげられなかったり、あるいは気づいても動物病院が閉まっていて対応してもらえなかったり、という事態になりかねません。

 

 ですから、その日1日様子を時々見てあげられるような暇な日に、午前中の診療時間にワクチンを接種してもらい、もし何かあったら午後の診療時間にすぐ連れていけるようにしておいたほうが良いわけです。

 

 そんな副作用の可能性があるならワクチンなんかやめておこう、どうせほとんど外に出ないし、と思われるかもしれませんが、ワクチンを接種しないというのもまたリスクを伴います。

 

 嫌な表現ですが、伝染病をうつされるとしたら、一番危険なのは動物病院などの病気の動物が集まる場所です。

 くしゃみ一発でウイルスは数メートルからものによっては十数メートル飛散するといわれていますので、ワクチンを接種していない犬、猫が動物病院に数日間の入院をすると、そこで伝染病をうつされてしまう可能性があるわけです。

 

 どんなに元気だった犬、猫も年を取れば必ず病気はするものです、そんな時に治療のために動物病院に行って、伝染病をうつされてしまっては、治せる病気も治せません。

 ワクチンは「元気だからいらない」のではなく、元気なときに接種しておいて、万一病気をした時にも安全に治療を受けられるための準備なのです。

 

 ワクチンは接種したほうが良いけれど、万一に備えて、より安全な形で接種する。

 そのためにはワクチン接種は午前中に連れて行ってあげましょう。

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(富山県 / 獣医)
アレス動物医療センター 院長

地域に密着したワンランク上のホームドクターを

アレス(Alles)とはドイツ語で「あらゆること」を意味します。インフォームドコンセントの充実、夜間救急診療、年中無休など動物たちの幸せにつながることなら、飼い主様のあらゆる要望にお応えしたい。そんな願いを込めて診療に取り組んでいます。

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