私はリーディングが得意です!本当ですか? - 海外留学・ホームステイ - 専門家プロファイル

須長 幸子
Kamilion Education Consultants Inc.(株式会社カミリオン・カナダ留学センター) 代表
留学アドバイザー

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大澤 眞知子
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閲覧数順 2024年04月24日更新

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私はリーディングが得意です!本当ですか?

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英語の勉強

<はじめに-この記事について>

「英語ができるようになりたい!」と思っている人の数はとても多くて、だから数え切れないほどの「あんな方法、こんな方法」があって、でも「この方法は絶対!」なんていう学習方法はなくて、だから巷には「あれか?これか?今度こそは!」と次の英語学習法を探し歩いて気づけば何年という英語学習難民がたくさんいます。

この記事では、20年前の留学を皮切りに、現在までカナダで毎日英語に触れながら生活している私が、英語学習について勝手に思うことを書き綴ってみたものです。私は言語学や英語学習法の専門家ではありません。なので、この記事も「私が考案した学習法を試せばあなたもぺらぺらになれる!」という類のものではありません。日常的に、そして仕事の現場で英語を使っている一個人として、そして日々多くの英語学習者と接する機会がある一留学アドバイザーとして、個人的に感じることを書いているものとして、気楽にお付き合いいただけると嬉しいです。

「私はリーディングが得意です!本当ですか?」

「リーディング力を伸ばしたいけどどうしたらいいか?」とう質問を結構いただきます。特にある程度のレベル以上になると増えてくる相談です。

まず、リーディング力ってなんでしょう。よく「私は読み書きは得意だけど、会話やリスニングが苦手です。」という人に出会います。それが日本人の特性であるように思われていたりもします。リーディングとは、英語の文章を、単語を一つずつ発音して、音読できるようになることでしょうか。読んでいるのだからリーディングで間違いがないのですが、本来のリーディング力とは、単に英語(単語)が読めるかどうかということではなく、読んだものを理解する力、つまり読解力のことを指します。

一つずつ書いてある文章を声に出して読むことができても、それを文章として理解できていなければ何の意味もありません。さらに文章がたくさん集まった段落の、そして最終的にはその記事なり本なりを全体として理解できなければ「読める」とは言えないのです。

実は日本人には、「音を拾って音読することはできても、実際にそれを意味のある文章として理解することが難しい。」、「さらにそれが長い段落や段落の集合体になるとますます難しい。」という傾向があるように思います。例えば英字新聞のとある記事を読んでみるとします。分からない単語がいくつか出てくるけれども、とにかく一通り最後まで読みきれたとします。しかし、はて・・・?一体何の話だったんだ?読んだはいいけど結局何のことかよくわからなかった・・・、ということが実はよくあるのです。

私は以前カナダのカレッジで勤めていたことがあるのですが、そのときに面白いなあと思って眺めていたことがあります(面白がっていたワケではなくて、「興味深く」という意味ですよ。^^;)。これまで「自分はリーディング、ライティングはよくできる。リスニングとスピーキングが苦手。」と思っていた留学生たちの、得意分野と不得意分野がカレッジ付属の英語コースに入学した途端入れ替わるという現象です。なぜか得意なはずのリーディングとライティングの方が、スピーキングとリスニングよりも低いレベルになってしまうのです。

カレッジや大学で求められるリーディング力はまさに長文読解力。これまでの英語学習では単独の英文や段落の集合文章でもそれほど長くないものばかりでリーディング練習をしてきた人にとっては、その文章量は大違いです。長文を決められた時間内で理解することができずに、「あなたはリーディングが苦手ですね。」という評価を受けてしまうワケです。


読解力と英語力は無関係?!

だったら単独英文から抜け出して、長文をたくさん読んで練習したらいいだけでは?と思われるかもしれませんが、実はそれが日本人にとっては難しいようなのです。そう思い始めたのは、いつの頃からか浮かんできたこんな疑問が発端です。

「読解力のあるなしは、実は英語のレベルだけの問題じゃないんじゃないか。」

読解が苦手だという人たちの相談に乗っているうちに、気がついたことがあります。それは、その学生たちが必ずしも英語のレベルが低い人たちばかりではないという事実。さらに、実は母国語の日本語であっても読むことがあまり得意ではないようだという疑惑。

英語の読解が苦手な留学生は、日本語で書かれた何かの案内書などを見ても(例えば学生ビザの申請方法など)、明確に記載されていることでも「これはこういうことですか?」と確認しないと不安になったり、究極には「難しくてよく分からないので説明して下さい。」というような丸投げ姿勢だったりと、母国語でも文章をうまく理解することが難しいようなのです。
きっと一文ずつしっかりと理解するまで何度でもじっくり読めば分かると思うのですが(日本語ですしね。^^;)、なので多分に「まあいいや、聞いちゃえば。その方が簡単だし。」というい気持ち的な問題も大きいとは思いますが、だからこそ、「分からなかったら分かるまでじっくりじっくり何度も読み返す。知らない言葉があったら先ずは自分で調べてみる。」という作業がまったっく日常的ではないのだということが伺えたのです。

聞いてみると、普段の生活でも読書は全くせず、長文を読む機会自体がほとんどないとのこと。
やっぱり。
日本語でも長文読解の機会がないのであれば、外国語でそれをするのは至難の業であることは当然です。日本人の読書離れは何十年も前から叫ばれている気がしますが、私の勝手な聞き込み調査でも、日本でも全く本を読んでいなかったという人が結構な割合です。

長文読解は最終的には「慣れ」の効果が大きいので、読解が苦手だと感じている人は早速読む練習から始めたいのですが、では「取り合えず」これを読んでみようといって適当に手にした本に挑戦するのは危険です。日本語でも読むのが好きでない人が、いきなり片っ端から長文の英語をガンガン読みまくるというのはまずムリです。断言します。ムリです。

ではどうすればいいの?ということですが、長くなりそうなのでこの続きはまた次回にしたいと思います。

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