聞くだけじゃ英語はできるようにならナイ?! - 海外留学・ホームステイ - 専門家プロファイル

須長 幸子
Kamilion Education Consultants Inc.(株式会社カミリオン・カナダ留学センター) 代表
留学アドバイザー

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対象:海外留学・外国文化

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聞くだけじゃ英語はできるようにならナイ?!

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英語の勉強

<はじめに-この記事について>

「英語ができるようになりたい!」と思っている人の数はとても多くて、だから数え切れないほどの「あんな方法、こんな方法」があって、でも「この方法は絶対!」なんていう学習方法はなくて、だから巷には「あれか?これか?今度こそは!」と次の英語学習法を探し歩いて気づけば何年という英語学習難民がたくさんいます。

この記事では、20年前の留学を皮切りに、現在までカナダで毎日英語に触れながら生活している私が、英語学習について勝手に思うことを書き綴ってみたものです。私は言語学や英語学習法の専門家ではありません。なので、この記事も「私が考案した学習法を試せばあなたもぺらぺらになれる!」という類のものではありません。日常的に、そして仕事の現場で英語を使っている一個人として、そして日々多くの英語学習者と接する機会がある一留学アドバイザーとして、個人的に感じることを書いているものとして、気楽にお付き合いいただけると嬉しいです。

聞くだけじゃ英語はできるようにならナイ?!

英語の勉強方法で、ひたすら聞きまくる!という学習法を聞くことがあります。特に昨今はネット上でそんな広告や体験談的なお話がとても多いようようです。こんなことが実際にありえるのでしょうか。「そんなこと聞いたことナイ!」というのが私の結論です。

聞くだけ勉強法は、英語がまったく分からなかった人でも「赤ちゃんが言葉を覚えるように、聞き続けていればいつか自然と自分も話せるようになる。」、「ひたすら英語のシャワーを浴びて英語脳を作る。」というようなことが大筋の考え方(宣伝文句?)のようですが、赤ちゃんのようにと言われても私たちは実際に赤ちゃんではないですし、英語脳も何も、しっかり勉強してたくさん単語を覚えて使いこなせるようになったから話せるようになったというだけだと思うのです。

私は仕事上常日頃からたくさんの英語学習者と触れ合いますが、「聞いているだけで話せるようになっちゃったんです。」なんていう人にはまず会ったことがないですし(そんな勉強方があったら魔法だよね、というようなことはよく聞きます。^^;)、話せるようにならなくとも、「聞いているだけで理解できるようになっちゃった。」なんていう人にさえ会ったことはありません。

まったく意味が分からないものを、ひたすら何度も聞き続けたからといって、ある人突然ひらめきのように理解できるようになり、さらに話せるようになってしまうなんて、そんなこと、本当に魔法のようなことなんです。
何度も何度も聞くことで、それらしく音のマネができるようになったとしても、結局その音の意味するところが分からなければ、自分が何か英語らしいことを言っているというだけで、やはり英語が話せるようになったというのとは違います。
洋楽を繰り返し聴いているうちに口ずさめるようになり、カラオケで上手に熱唱できても、それは歌詞の意味を理解できたとは違うことと同じです。

結局一つずつの音を紐解いて、単語ずつに分け、その単語の意味を理解し、さらにその単語を文章のつながりを全体として理解する必要があるのです。そこにさらに英語独特のリンキングと呼ばれる音のつながりなんかに地道に慣れていくことでしか、リスニングの力をつけることは出来ません。

そう、つまり単語力の増強、文法力、そして英語が独特に持つ音の変化の規則を知ることが必須なわけです。

聞くだけ勉強法が力を発揮するとき

ただ、この勉強方法が有効な場合もあります。
それは、すでにある程度英語の基礎があり、単語量も多く、英語を自力で操れるレベルにある人です。英語を目で見ると理解できるのに、さらさらっと話されると理解できないというような人。そのレベルに達している人は、聞いて聞いて聞きまくることで、英語の音の流れ方、リズム、イントネーションに聞きなれることができます。

しかしそれも「流暢に話せるようなる」とはまた別の話です。英語の音やリズムになれたところで、それは実際の発話とは全くの別物です。先ほどの洋楽をまた例にとってみると、何百回何千回と聞くことで、原曲に合わせて頭の中では歌えているけど(頭の中ではしっかりと歌詞が流れているイメージ)、実際に口ずさんでみようとしてもなかなか思うようにいかない、という経験をしたことはないでしょうか。英語でなく日本語でも、例えばラップのように早口やリズムが難しい曲なんかでは同じようなことがあるかもしれません。このように、聞こえることと発話することは似ていて異なることなのです。

スピーキングについてももう少し触れたい気もしますが、それはまた改めて書いてみたいと思います。


結論

「聞くだけで英語が話せるようになる。」本当にそんなことができたらどれほど魅力的でしょう。「せっかく高いお金を出して教材を買ったのに、出来るようにならたかった。でもそれは、毎日きちんとやらずにサボってしまった自分のせいだ・・・。」そんな風に思っている人がいたら大間違いです。聞くだけで英語ができるようになるなんて、私の経験からいうと、まさに摩訶不思議な話でしかないのです。

ということで、聞くだけ勉強法はあくまでも、文法、語彙、発音、スピーキング、リーディング、ライティングと様々にある英語学習全体のうちの、リスニングという一科目の練習という程度に考えるのが安全です。

特に初心者の方がこの勉強法で効果を期待するのはお金と時間の無駄になる可能性が大なのでご注意を!


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