理想の間取り 3 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

横山 彰人
株式会社横山彰人建築設計事務所 
建築家

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対象:住宅設計・構造

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理想の間取り 3

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『建築家となら望みどおりの家が建つ』 建築家が明かす家づくりの極意 9-5
前回のコラム『理想の間取り 2』のつづき・・・


たとえば、これからあなたが家を建てようとするとき、まず最初に何をしますか? 雑誌やカタログを見るという人、家を建てた人を知人から紹介してもらうという人もいるでしょうが、おそらく大多数の人が、一度は住宅展示場に足を運ぶのではないでしょうか。

住宅展示場イメージ 実際に住宅展示場を訪れてみると、豪華な家具のそろったリビングや、設備の整ったキッチン、広い寝室などをもつ家が並び、訪れた人たちを夢の世界へと誘います。
「この家なら理想の生活ができそうだ」とか「こんな家具の似合う家がいい」などの感想をもつ人も多いことでしょう。

さらに、ハウスメーカーの営業マンが感じのよい人物だったら、すべてを任せてもいいような気分になってしまう人もいるのではないでしょうか。


住まいは一生の買い物であるにもかかわらず、外観の雰囲気や内装の美しさという目に見える範囲や、営業マンの対応の善し悪しなどで、簡単に決めしてしまうようです。カメラやテレビ、クルマなどのほうが、メーカーから機種、その機能性や使い勝手まで、よほど時間をかけてじっくりと考え、選択しているのです。


しかし、住宅展示場にある家は、その家族にとって最適なものとはいえないはずです。その理由の一つとして、家は一軒一軒でそれぞれ敷地の大きさが遣うということがあげられます。「住宅展示場で見たときはとてもゆったりとした印象だったのに、実際に建ててみたらそれほどでもなかった」というのはよく聞く話ですが、これは敷地に合わせてサイズを変更するのですから仕方のないことです。また、住宅展示場に置いてある家具、応接セットなどもついてきませんから「こんなはずじゃなかった」というギャップが広がることになります。実際に住んでみて、違和感を覚えるのも当然のことなのです。

サザエさん家の間取り図では、自分たちの家族に最適な家はどのようにすれば手に入れることができるのでしょうか。
これは、家を、ただ単に家族が住むための器として見るか、それとも家族の触れ合いの場として見るか、という心構えの問題だともいえるのです。

住まいの文化は、戦後、アメリカのモダニズムが入って来たときから変化してきました。
それまでは、たとえば漫画の『サザエさん』に象徴されるような茶の間で家族の団らんがあり、父親を中心とした家族の生活スタイルがあったのです。

このころの一般的な住宅は、茶の間を通らなければ浴室などに行けない設計になっていましたが、欧米の、プライバシー尊重という新しい思想の表面をなぞった結果、各部屋が独立し、家族のいる場所を通らなくても生活できるようになってしまったのです。


次回につづく・・・






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